ポーランド

ポーランドのヴラツロフという町で7月に行われている「BRAVE FESTIVAL」というイベントがある。毎回テーマを決めてコンサートやステージパフォーマンス、映画上映などのプログラムが組まれているようで、ネットで見る限りは志の高い上質のフェスティバルのようだ。
http://www.bravefestival.pl/2007/en/about/idea.html
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=80hI2-MOaVQ

去年、ロンドンのP氏からこのフェスティバルから日本の神楽を呼んで欲しいと頼まれたと連絡が来た。
そして09年のテーマが「All the Prayers of the World」ということで、これにふさわしい神楽はないか、と。

神事芸能である神楽は祈りがなければ成立しないものだが、特に祈りの要素が強いものとなると三信遠の湯立霜月神楽が代表的で、その中でもていねいに神事が繰り返される「遠山の霜月祭り」が今回はふさわしいのではないかと考えて推薦したら、ぜひ交渉してほしいということになった。

すぐに遠山の知り合いを通じて上村の保存会に依頼をしたのだが、海外公演の経験がないことや、公演が出来るだけの人数を確保することが大変だということで、なかなか結論が出ずにいたところ、ようやく5日の夜に「行くことになった」と電話連絡が入ったのである。
神楽を担っているのはほとんどが「普通の人」なので仕事を休まなければならず、行くことにしたのはたいへんな決断だったと思うが、この東アジアの列島に残る個性的でディープ、かつ普遍的な信仰の姿をヨーロッパに紹介できるのは大きな悦びである。
節分過ぎてすぐの朗報、こいつぁ春から縁起がいいわい、である。

http://www.youtube.com/watch?v=qpc-uPO3mpI&feature=related

ポーランドならキリスト教以前の信仰が残っている感じがするので、きっと喜んでもらえるだろう。
あとは、現場の雰囲気をどれだけ再現できるか、ということだ。出来れば観客が分断されたステージ上でのパフォーマンスにならないように交渉していきたいと思う。

この夜はもうひとつ、石和から朗報が届いたが、これは解禁日が決められているので、それまでお待ちを。