ひとり井戸端10

この曲だけ演奏の仕方の指示があった。「二拍目にコードを16分音符でスタッカート」という内容だけど「・チャッ・・・チャッ・ってね」という口伝である。
本人が今でも歌いたい唯一の曲と言っている曲だけどメロディー、ハーモニー、コード進行、リズム、どれも高度で秀逸。特に今回は浜口さんの出すリズムがすごい。シャッフル加減の微妙なことといったら…。
エンディングは細野さんがひとりでステージから消え、再び戻ってきて指揮者となり終わるという演出だが、この京都公演の時はプレスリーのようなアクションを見せている。これは九段会館から西部講堂の間にテレビでプレスリーのドキュメント番組を見たせいのようだ。僕も見たんだけど、歌詞がちゃんと歌えるかと開演直前にナーバスになるプレスリー。あれだけステージの場数の多いプレスリーでもナーバスになるのだ。そしてリハの楽しさ。同じようにリラックスしておどけてふざけて、こけそうになって…。すっかり共感したみたい。「なーんだ」と少し安心も。
このエンディング、なんとか終わるぞとホッとする部分もあるが気持ちがいいのでやめたくないなあとも思って弾いていた。