ひとり井戸端ラスト

「幸せハッピー」
これは九段会館でのアンコール曲。通りがかりという設定でゲスト参加の面々も参加。ガムラン奏者で環太平洋モンゴロイドユニットメンバーの鳥居さん、時々モンゴロイドユニットに参加の民謡歌手木津茂理さんと妹の香里さん。「民謡界の華」と紹介されていたが、まったく民謡界では珍しい柔軟な音楽性を持つ逸材である。鳥居さんが「つるとかめ」の担当Dということでも縁が深い。そしてこれもモンゴロイドユニットメンバーで、MICABOXの相方でもある高遠彩子(敬称略w)。なぜかみんな黒い普段着で登場。鳥居さんだけガムランの被り物付きだったが。
「幸せハッピー」は名義は違うがHISの三人がNHKの企画で再結成して作った曲で、シングルのB面だったが細野さんの最近のお気に入りである。もともとコード進行があったが、ここではエチオピア歌謡のように極力ワンコードでやろうとしている。ケイジャンやいろんな音楽要素が混ざった曲だが、この曲の民謡テイストにこの時演奏した鳥居さんが「ピン」ときて「つるとかめ」の新作に細野さんと浜口さんがパーカッションでの参加に至ったというエピソードもある曲だ。
浜口さんといえば狭山の時からこの曲では右手にブラシ、左手にスティック二本という叩き方を考案していて、これ絶妙である。

「STELLA」
これも九段会館のアンコールで一番最後の曲。スケッチショウでユキヒロさんが歌っている曲だが、亡くなった細野さんの親友、福澤もろ氏に捧げた曲ということで細野さん自らも歌っている。熊野の世界遺産イベントでの演奏が最初だったかな。その時は僕はウクレレ。その次の伊勢はオルガン。でもやっていることはほとんど変わらない。
この静かな曲は最後を飾るにふさわしい深みを持った曲だが、間が長いので歌うのはむずかしいらしい。でも最近では一番たくさん歌っているオリジナルではないだろうか。
たしかに細野さんの曲の中では珍しいタイプの曲だが、唯一の親友を失ったあとの悲しみとそれを受け入れる気持ちが淡々と歌われていて、名曲だ。
このツアーでは京都公演の演奏が印象深い。最初にメンバーが出てユルユルと音を出してからおもむろに細野さんが出来てギターを弾き始めるというものだ。やらない予定だったが、やっぱりやろうということになり楽屋で決まったやり方である。こういうのがほんとのアンコールっぽくて楽しかった。

これで全曲かな。
みなさん良いクリスマスを。