ひとり井戸端9

ハリケーンドロシー
この曲も福岡公演だけの演奏。鈴木君のリクエストでやることになった。トロピカル三部作の中でも美しいメロディーとハーモニーの名曲なので演奏していてとても気持ちがいい。
「その唇はアラブの闇」と歌ったあとの細野さんのギターに注目(注耳?)。ウードというかアラビックな雰囲気を出そうと遊んでいる。浜口さんもそれにちょっと反応しているね。リハではもっと極端なこともやって楽しんでいたっけ。
あとは終盤に浜口さんが歌詞に出てくるボレロのリズムを実際にやるというのもリハをやってて出てきたアイデアである。
僕は眠れない時にこの曲を聴くと眠れたりして。
この時弾いているギターはTAYLERだけど、試しに使ったもので結局その後は黒のギブソンがメインになったようだ。

しんしんしん
この曲も福岡だけで、はっぴいえんど一枚目の「ゆでめん」からの選曲にはビックリするやら嬉しいやら。これもまた鈴木君のアイデアから。
ほとんど唯一のロックのリズム。故に楽であった。リハでも一回やって「これは簡単だね」と細野さん。これをやってみてロックが瞬く間に世界の若者に広がっていった理由がわかる。簡単なのだ。
漣君はすっかり音を歪ませてロックしてるけどスーツ姿で淡々と弾いているのが面白い。
特に各自に対して演奏の指示もなく、みんな自分で考えて弾いていた。高野君も淡々とオブリガート的な弾き方で、これがまた効いている。鈴木君はノリノリ。
細野さんはリハの最初普通のチューニングで弾いていたが、それでは物足りなかったのか変則チューニングで弾いている。細野さんの好きなオープンDの一種でギターはTAKAMINEのナイロン弦。いつも 「STELLA」や「BIRTHDAY SONG」を弾いているチューニングのはずである。
エンディングのコーラスはあまり音は拾われていないが、C,S,N&Yのようであるとかないとか。
それにしてもこの曲、基本的にスリーコードのシンプルなものだがブルースでもカントリーでもなく、まさにロック。フォークロックなのね。