布川花祭報告

3月7日は奥三河の花祭、布川へ。ぷらっとこだまで浜松へ行ってレンタカーを借りて現地へ。
多分15年位前からおやすみは1回くらいで通っているはずの布川花祭。
これだけ通うと、なんかお正月に実家に帰るみたいな感じで、顔だけでも出さないと気がすまなくなり、最後までいられないけど行ってきました。
その分、今回は早く行って昼過ぎに着いたんだけど、着いた時にちょうど宮人(みょうど)さんたちがお昼を食べていた時で「よう来た上がれ上がれ」ということで、仲間に入れてもらい、さっそく煮しめなどをつまみに湯のみで一杯。「わしらが作ったんだけど食べるか?」とご飯と味噌汁までいただく。赤味噌久しぶり。「今日は連れはいないの?」というので弟子の鈴木ひょっとこを呼んでご相伴に預からせた。

そして1時から始まった瀧祓い、高嶺祭り、辻固めなどの神事をこれまた久しぶりに拝観。その後、花宿での湯立など様々な儀式が終わった頃小雨が落ちてきた。




そしていつものようにMさんのお宅へ行って夕ごはんをいただく。娘さん息子さんお孫さん、お兄さん夫妻など、いつもの顔ぶれに混ぜてもらって、ほんとにお正月のようだ。
そしてMさん、布川ではこの人が舞庭でにいて仕切りながら冷やかしたり盛り上げたりするのが名物のひとつなんだけど、なんと肺炎で入院していて、この日に退院してきたばかりとか。
これはちょっとさみしいけど仕方がない。ひょっとこがアーティストだと紹介したら、ざぜちなどいろいろ出してきて見せてくれてしまいにはプレゼント。女子はこういう時お得である。ひょっとこもいちおう女子なのである。
そして例年は次々とお客さんがやってきて宴会状態になるため、ここ数年9時頃になってやっと花宿へ行くのだけれど、今年は暗いうちに出発しなければならないので、6時から始まる最初の「撥の舞」から見ることにして早めにおいとま。雨が降ってきたのでお兄さんのSさんに車で送ってもらえてラッキー。

そして最近の定位置になっている神座近くの寄りかかれる場所に陣取って、独特の祭空間に浸る。花祭はどこも面白いし楽しいけど、布川の空間のサイズが民家みたいでホッとする。明け方運転なので10時には酒をストップしなきゃならないし、量も控えないといけないのでいつものように酔っぱらってヘラヘラと楽しむことは出来ないが、「飲めない状況」に置かれると飲まないでも楽しめるものなのね(笑)。
それでも地元の人達と話をしていたら酒が回ってきて、適量が入っていい気持ちになり舞処(まいど)へ降りてうたぐらを少々。今日は豊川から来た中学生が頑張っていたが、メロディーがちょっと違う(^_^;)、そしてうたぐらは太鼓の胴取りが歌を選んでリードしていくのだが、胴取りお構いなしに自分がリードしてた。若気の至りw。でも毎年通って詳しくなっているし熱心だし、せっかくの若い芽なのでね、ま、いいか。でも笛のピッチに合わせて歌い始めないので、途中で偶然重なることのある「トーホへト〜へ」の部分で歌と笛のユニゾンが出来ないのはもったいないなあ。




その後撮影していたビデオもしまって、時々笛吹いたりしてのんびり見ていたら遠くから手を振る人が、なんと中沢新一さんじゃああ〜りませんか。秘書の野沢さんも久しぶり。まずは神座に上がってVIP待遇。なんかJAの関係の仕事で見に来ていたみたい。JAもこういう大事な芸能と農業をつないで頑張らないとね。



で、ビデオをしまっていたのだけれど「花の舞」になったら太鼓が古戸からのヘルプのうたぐら上手の人(名前聞いてて、たしか珍しい名前だったと思うんだけど忘れた。「こりゃ記録記録」とまたビデオ出して傍に行って手撮りしながら一緒に歌って楽しかった。やっぱりこの人が歌うと違うなあ。
0時ころだったけどこれですっかり満足して、車に戻り仮眠。ひょっとこは榊鬼まで見て4時半近くに戻ってきた。



そして雨の降る暗い中、再び浜松へ。少し時間的余裕を持ってレンタカーを返すことが出来、予定通りの新幹線に乗れて、東京で乗り換え北上したのでありました。

後からビデオを見てみたらうたぐらのところ、慌てていたのでレンズフードがちゃんと装着されず少し画面にかぶる。うたぐらの本を見ながらの撮影だったのとやっぱりそれなりに酔っていたので気が付かなかった。ま、いいか。