丸善出版より刊行される『民俗学辞典』に執筆しました。

12月25日頃に丸善出版から『民俗学辞典』が刊行されるんだけど、その中でなんとあたしが「鎮魂の芸能」という項目で神楽のことを書いています。予定よりもかなり遅れて、原稿出してから一年以上経っての刊行です。

民俗学の勉強をしたわけでもないし、学問的に神楽を見ていたわけではないので執筆依頼が来た時はビビって尻込みしたけれど、「今の神楽をたくさん見ている人だから」というのが依頼理由だったのと、「多少個人的な見解が入ってもいいです」という話だったのと「おかしななところあれば添削もするし」ということで、「なんでこいつが?」と思われるかもしれないけど、こういう本にミュージシャンが足跡を残すのも面白いかな、と思い、恐縮しつつ引き受けさせてもらったのであります。

「中辞典」というタイプで見開き2ページ。字数は多くても少なくても難しいのだけど、なんとかなったようです。
その中で「多様な姿の神楽の説明には、これまでの分類だけでなくもっといろいろな要素を入れて説明したほうがいいのでは」という提案をして、神楽の名前を具体的に挙げたのだけれど、例を示したのが隠岐の神楽と諸塚神楽。

そしたら今年の全国民俗芸能大会のメインアクトが隠岐島前神楽で、その招聘理由があたしが強調した要素と同じでした。そして翌日の民俗芸能学会での渡辺伸夫先生の調査報告が諸塚神楽で、あたしとは次元の違うハイレベルな学問的な解説だったけどその存在を「奇跡の神楽」とまで表現されていました。
この辞典に例を出した二つの神楽が今年の民俗芸能学会で注目されたことで、あっ、あたしの直感は的外れではなかったんだな、とかなり安心しているわけでありますが、学者のみなさん、一応編集委員会のチェック通過しているのでおてやわらかに(笑)。

で、この『民俗学辞典』、本体価格2万円という高価なもの。800ページ以上あり、一項目2ページだから延べの執筆者は400人以上。複数書いている人もいるだろうから実際はもっと少ないだろうけど、それでも大人数。
よって「献本は出来ませんのでご購入下さい」だって(T_T)。

一応”執筆者特価”で2割引で買えるらしいけど、”特価”ってほどでもないかも。書店に友だちがいたら仕入れ値で買いたいくらい(笑)。まあ自分自身への「お歳暮」として一部は購入しなきゃなあ。年末の出費は痛いけど、これ自分の手元にないの変だもの。

で、あたしの友達でこんな高い辞典欲しいって人はいないと思うけど、もしいたらあたしが一緒に申し込めば2割引で買えるようです。どうぞ遠慮なく。

https://cloud.acrobat.com/file/b16d0966-f681-4948-a2ba-7d001248fb32