宮崎

以前告知で、参加者を募っていた「南川神楽探訪」に行ってきました。

前日に宮崎入りして夜に西都市の「森の空想ミュージアム」へ。
http://www2.ocn.ne.jp/~yufuin/kamennbijutukan.htm
数日前にここの高見乾司さんから「いい猪肉が手に入った」という連絡が入ったので、高見さんのグループと合同で夕食会をすることにしたのである。

宮崎市内で「宮崎地鶏」とか食べるより、ぜんぜんいいので小一時間の所要時間も気にならない。
猪肉は確かにクセがなく、旨味がある上質のもの。羊で言えばラムみたいな若い肉のようだ。僕はもう少しクセがあっても良かったけど(笑)。
塩汁、味噌汁、ソテーに炭焼き。骨もかじったぞ。

そして翌6日早朝、宮崎を出発して一路諸塚へ。神楽は夕方からなのだが、昼過ぎから「舞い入れ」という行事があり、最初から見たかったのである。

神楽は南川地区の5つある集落が毎年代わる代わる神楽宿になるもので、今年は松原地区。一軒の家の座敷からつながるように庭に「神高屋」と呼ばれる神座が作られていて、家は古くないのだが新築するときに神楽が出来るような構造にしたのだろう。

神事のあと、近くの氏神社からすべての面をつけ、神高屋まで行列を作って舞いおりて来るのである。演目に使わない面もあると言うことだ。先頭は箒を持った普段着の若者が地面を掃いていて、面白い。
そのあと、神高屋で鬼神、天神、荒神、春日、八幡、稲荷の神面が、神職の舞いに続いて促されるように立ち上がり、次々と舞う。

高千穂神楽の「七鬼神」の原型のような印象で、舞い入れとこれを見ただけでかなり満足してしまった。

標高約800mの斜面の集落なので景色がいい。下界を見下ろしながら、昼ご飯を食べながらしばしの休憩タイム。そして夜神楽ではあるけれど、4時頃から37番の神楽が始まった。

このあと、詳細に報告すると大変なことになるので、トピックスだけ。

○夕食は「集会センター」で参会者すべてにふるまわれた。でも、各家でも見に来た人に声をかけ、食事をふるまったり、寝床を提供したりしていた。でもこれは参会者がご祝儀を奉納しているからこその交流である。

○僕は庭に作られた仮設の小屋のコタツに陣取ったので、民家の接待は受けなかったが、そこでウトウトしながら見たので、要所要所を見ることが出来た。

○でも、運転手だったのでけっこう寝たから見逃した演目もありました。

○明け方、男根をつけた男が現れた。女性は大喜び。宮崎ではよく見られるが、そのあと、パンツ一丁の男性が女陰の形をした大きな木を腹につけて登場。大いに湧く。しかし、この寒さの中ほとんど全裸での舞いはすごい。また、この男性のキャラが良くて、面白かった。一瞬「交接」の仕草も。
いつ頃からやっているのかしら?
この時間帯、酔いは醒めているのだが寝ぼけていて写真はピンボケブレブレ。ビデオを撮りながらなのでコンパクトのオート撮影だからね。

○けっこう舞いながら冗談を言ったりして、このあたり高千穂や椎葉と違うかな。回転する前に「トリプルアクセル!!」とか叫んだりして(笑) 花祭のせいと衆を舞い手自らやっちゃう感じだろうか、こういう「生きた祭り」の感じは大好きだ。

○九州の神楽のメインとも言える「岩戸開き」のクライマックスでは子どもが扮した「アマテラス」が現れるのだが、ちょうどこのあたりの時間に朝日が昇るのである。晴れていたので最高の演出だった。

○今年は高見さんによると笛の名手の青年が帰ってきたという。南川のみんなから「お帰り」と声をかけられていた。去年は帰って来れなかったようだ。たしかに笛の吹き手が少ないようで、笛が入ってもいいはずの演目で入っていなかったりする。

○笛を見せてもらったが、手作りの古そうなもの。かなり細めでその分長さも短い。名手の青年は東京で「オーシャンクラブ」というカフェ・レストランで働いていると言うことなので、今度会いに行こう。
舞いもうまかった。

以上、とりあえず思い出したトピックスを。

11日は板橋の田遊びをまた見に行きます。

そして13日は田中泯さんの「ダンス白州」に出演する御園の花祭へ。
http://www.artcamp.org/2009/program/index.html

収入より支出の多い今日この頃だ。
しかし、お金では得られないものをたくさんいただくからなあ…。

確実ではないけれど、レンタカーを借りそうなので行きたい人はご連絡を。
では。