昨晩のたね蒔きジャーナル 2/13

2/13(月)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。

 原発のニュース、2号機の温度計の問題、午後3時に東電は344.2℃という数値を示したと発表し(今朝は80〜90℃)、100℃以下が冷温停止で、温度計の限界が300℃であり、温度計の故障と東電は言っています。5時には200℃台になっています。温度計を見たら、断線した模様で、同じ高さにある他の温度計は30度程度で、東電は冷温停止と言い、再臨界はないと言っています。

 格納容器の中で高温多湿となったのが故障の原因と思われるとのことです。注水量を増やしていたものの、元に戻すものです。

 これについて、さっそく小出先生のお話、温度計の故障と言うことです。熱電対という温度計で、壊れにくいもの、圧力容器のあちこちにあり、データを送り続けていたものの、今回はおかしい数字を出し、300℃と言うのは、計測器が壊れたと推測されるのです。キセノンが再臨界のキーで、東電がキセノンなしと言い、その通りなら再臨界なしなのです。温度計も、直径5m、高さ20mの構造物のところどころに温度があり、場所により温度が変わるのは当然で、300℃を示すのは故障としか考えられないのです。

 計測する機械を元に中を推測するしかなく、他の温度計も当てにならないのです。事故により、現場に行くことも、見ることも、触ることも出来ず、どうなっているか分からない。計測器を頼りにするしかなく、計測器もロクに配置されず、計測器が壊れていくのです。

 野田総理冷温停止「状態」に変わりなしと言い、小出先生失笑されて、言葉を勝手に作っただけなのです。これの裏付けは出来ず、圧力容器内に炉心はないと東電も政府も言い、圧力容器の温度は関係ないのです。

 温度の一喜一憂、壊れたデータを東電が発表しているものの、事故処理するチームがいると平野さん言い、小出先生もその通りであり、電力会社+保安院でやってきて、同じ体制でやっており、これを変えないといけないのに従来のまま進行するのに違和感があるのです。保安院も情報を聞いているだけで、保安院の官僚は力にならないのです。

 現場の作業員、入れている水の量が問題と言い、温度計は一部の情報で、それで水を増やしたら汚染水が増え、トラブルが増えるのです。

 保安院の院長、原子炉は安定に管理されていると国会で、事故当初は打つ手もなく、爆発して、破局的な事故が進行した時期と比べて安定していると言う言葉を使いたいくらいになるのだが、もちろん安心していいわけではない、融けた炉心がどこにあるのか、温度計も当てにならず、4号機の燃料プールも大変で、安定、安心と言ってほしくないのです。

 今日は、温度計の関係のお話をお伝えいたしました。


たね蒔きジャーナル、続いて、年金について、どう立て直すのか、学習院大の鈴木亘さんのお話がありました。鈴木さん、去年の暮れに続いての出演です。

 前回のお話で、水野さんショックで、年金は保険料として払ったものより多くもらえると思っていたのに、今60代以上だけであること、52歳未満は損するということ(半端な損ではない)、今10代の人は2500万円も損する(3000万円も可能性あり)、若い人のせいではなく、年金受給者の世代が少なく払い大量にもらっているためなのです。リスナーより、50歳で、平均寿命まで生きても損するのに唖然、娘は2年で20歳、娘の年金を支払うべきかという話があり、鈴木さん、その通りとのことです。

 そもそも、4.1%の利回りで損するわけであり、損はさらに膨らむ可能性ありなのです。内閣府は、4.1%は大丈夫と言うものの、それでも損なのです。バラ色のシナリオでも損が出て、実態は1%(国債)、しかし年金運用は何とマイナス3%で、7%もずれがあるのです。

 さらに、消費税との関係で、政治家は消費税を上げないと年金が崩壊すると言うのに、全く違い、消費税引き上げで1%は充当されるものの、100年安心プランにすでに入っており、それでも、年金は20年持たないのです。消費税を上げても、年金は持たないのです。消費税で年金は安心と幻想を抱かせているのは問題で、年金が人質に取られているのです。民主党は年金改革をやるというのは、10%消費税を上げると言うのと無縁であり、民主党は消費税を17%にしないといけないと言い、これは甘い数字で、現状の年金財政は利率などバラ色のシナリオですが、民主党のシナリオもこのバラ色によるもので、消費税収が増える前提であり、消費税20%以上になるのは現実的なのです。

 低所得者層にもらえる額が少なくなり、民主党低所得者に手厚くすると言うのですが、そのため全体に薄くなるのです。自民はバラマキと言い、鈴木さん、それは言い過ぎであるが(未納は税金でなくなり、生活保護も加わる)、最低保障年金で、所得ゼロとウソを言うとお金がもらえる、日本では経費をごまかせる(所得把握が出来ない)、ニセ弱者にばらまき、財政が大変になる可能性があるのです。平野さん、資産化でも所得ゼロの人がいると指摘しています。

 最低保障7万円、これが少子化で減額され、6〜5万円になってもおかしくないのです。大きな問題のある資産なのです。岡田氏、最低保障年金の撤回も示唆しており、軸足がおかしいのです。

 民主党の年金案の問題は、パイの切り方のみを議論し、しかし少なくなるパイのことは何も論じていない、少なくなるパイを低所得者にどうするかと言うことだけで、年金の不安は解消されないのです。

 安心できる年金は、今の年金の問題が、将来維持できるか分からず、世代間不公平が出ることで、年金は積立方式で始めて賦課方式にした、今の世代が年金料をちゃんと払わずもらっている、大変な債務で、厚生年金で800兆円(国のGDPの倍)あり、これを若い人が返さないといけない、鈴木さんは、JAL、JRの経営再建と同じで、債務を抱えたままだと経営が成り立たず、債務を切り離した。年金も、800兆円の債務を若者に背負わせるのは無理で、国の債務として、年金をクリーンにして、積立制に戻し、国の債務にすると、若い人だけでなく、老人も債務を背負い、相続資産の中からもらい過ぎを返してもらうことも出来るのです(相続資産は毎年85兆円、相続税は1.4兆円しかなく、10%取れば8.5兆円出る)。国が債務を背負うと、国は人と違い死なない、債務を背負い、オールジャパン、子々孫々までちょっとずつ返すことが出来るのです。

 今日のお話は以上で、また鈴木さんのお話がある予定です。

 なお、明日は前宜野湾市長の伊波さんが出られるそうです。