中国報告2

シンポジウム二日目は通訳の王景ちゃんもいないし、何話しているのかわからないけど、せっかくなので顔を出す。
中にはすごい勢いで面白く話す先生がいて、訳わからなくても聞いているだけで面白い人もいたし、漢字の様子でなんのテーマ化くらいはわかるから、何ごとも経験だと言うことでけっこう会場にいた。
思えば一週間ほど前、審査員してる細野さんを置いて帰るのはなんか気がひけると思って、札幌国際短編映画祭の深夜にかけて6時間にわたる審査の会場にいた時も、知らない世界にいたので途中からいるだけで面白くなったっけ。
同じような感覚が続く。

しかし、いろいろ偽物作ったりパクったり、金のためならなんでもやるというイメージの中国だけど、人文系の学者さんたちの雰囲気は日本と同じ。顔もなんか似てて、特に長老格の先生の一人は沖縄民俗学の故仲松弥秀先生にそっくりだった。
他にもなんか、あの人はあの人に、あの人はあの人に、と日本の知り合いと良く似た顔や雰囲気の人が何人かいたな。
みんなとても仲がよい感じで笑いがよく出るシンポだった。
大学教授は庶民よりは収入がいいだろうが、いわゆる富裕層ほどではないだろう。
でも、経済が好調なのできっと文化にも予算がおりているのだろうなと思った。
いわゆる先進国は文化切り捨てだからな。

そして無事に終了後の夕食。今夜こそ飲まされるぞと覚悟していたが、なんと酒抜き(笑)。この理由はわからないなあ。それでワイングラスのジュースとかサイダーで、脈絡のない突然乾杯が続く。
僕が聞いた話だと、おちょこを乾杯のたびに飲み干すから大変ということだったが、ワイングラスなので飲み干すことなく、そのたびに少しずつ飲み干すフリをして乾杯を続けるのである。一人に向かって急にやってくる場合もあるし、テーブル全員に向かってくることもあるし、数人相手の時もあるし、なんかよくわかんない(笑)。

僕としては、助かったというのが正直なところ。老酒はきついので消化器系がやられてしまって、腹具合が悪くなるので困るのだ。17日は観光に出かけるのでトイレにも行きにくいし、心配していたのだが取り越し苦労で済んだ夜だった(笑)。