@国立中央博物館

20日、いつもより遅く起きたのだが酒が残っている。前の晩、ひとりで焼酎を一本半飲んだ。といっても330mlとかだからせいぜい合わせても500mlか。度数は20度ちょっとだから、そんなに飲んではいないのだが、それまで6度のマッコリを一合くらい飲んでいただけなので、体がビックリしたのかもしれない。それと、毎日眠くて眠くて体調もすぐれなかったからなあ。

前の日に再会した晋州のチョン・ビュンフンさんとお昼を食べることになっていたので、昼過ぎにチョンさんが宿に来てくれた。
ミョンウンちゃんと一緒にタクシーで麻浦へ行き、今回初めての「外食」だ。タクシーの運ちゃんの勧めで入ったのが焼き肉屋で、しかも牛肉。僕はもう10回くらい韓国に来ていて。延べ50日くらいはいたと思うが、なぜか牛の焼き肉を食べるのはこれが三回目である。
モモの角切りみたいなのを網で焼くメニューが出てきて、ビールで乾杯。迎え酒になってしまった。でも旨い。博物館の食堂には酒がないからこれもうれしい。生ニンニクを食べるのも6日目にして初めて。こんなの今までなかったし、やっと韓国に来た感じだ。

一ヶ月分の肉を食べた感じで店を後にし、博物館へ。今日は審査がないので気が楽。2時からの伊勢大神楽の公演を見る。今度は普通の劇場のステージなので伊勢大神楽の雰囲気には合わない。
でも、この時のは子どもが多く見ていて反応が良く、思ったよりも雰囲気が良くなってホッとした。


このあと、カフェテリアで食事をしている太神楽のメンバーと合流してご飯を食べたのだが、彼らはなんとマッコリを持ち込んで飲んでいた。僕ももちろん一緒にいただく。
食事も終わり頃になって、スタッフが「ここではお酒は禁止です」と言いに来たのだが、もう宴も終わりかけだったので、ぜんぜん平気。お客さんも少なかったし、ひょっとしたらしばらく見逃してくれてたのかもしれない。

7時から閉会式。僕が審査したコンペの発表がメインだ。1位一組、2位二組、3位二組の五組にはすでに入賞が伝えられていて、五組は衣装を着て、張り切って待機している。
まずはこの五組が呼び出されてステージへ。3位から発表されたのだが、名前を呼ばれて一応喜んではいたが、内心はガッカリしたことだろう。二位の一組が発表になった後、残るは一位と二位のもうひとつということになる。
ここで二位を飛ばして一位の発表。賞金2500万ウォンを獲得したのは「Mr.チュンヒャン」で、僕も最高点を付けたから異論はないが、もうひとつの二位も同点で、好みでいうと二位の方だったからちょっと内心複雑である。
五組がそれぞれパフォーマンスのダイジェストを披露した後に、全員で群舞。伝統がベースにあるので、ひとつになるのは簡単なことだ。

最後は観客を巻き込んでの大乱舞、カチャーシー状態になったので花飾りを胸に付けた外国人審査員としてもここは参加して盛り上げねばと、カメラを置いて踊りの輪の中に。
5日間の『伝統演戯祝祭』はインフルエンザ騒ぎで主催者の予想よりは人出が少なかったようだが、大成功のうちに幕を閉じた。
そのあとはスタッフとゲストだけの打ち上げ。裏庭にケータリングで料理が並べられ、ミニステージまである立派なもの。でも外なのでスポットライトがいくつかあるだけの暗い会場だ。刺身とか、寿司とかあって、日本みたい。懐かしくてつい手が出る。でも、ワサビがなくておろし生姜だけだった。そしてやはりここでも酒は出なかった。ミネラルウォーターのボトルに焼酎を入れておけばよかったな。
そしてイルボンチームは9時半頃に打ち上げを辞して宿へ。