小出裕章さんがラジオで話したこと

以下は、大阪の毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」で放送された、京大原子炉研の小出裕章先生のお話を永岡さんという人が要約し、「風まかせ人まかせ」の松井寛子さんからメールで送られてきたものを貼り付けたものです。

3/27
 永岡です、今夜も毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」で、京大原子炉研の小出裕章先生のお話です。今週も毎日です。

 2号機の建物の外から放射能が出たと言うことは、汚染された水がタービン建屋に直接流れ込んでいる、圧力容器の破損、その中のウランの炉心に放射能が蓄積しているが、それを冷やすために水を入れては蒸気になり、それを漏れ出さないようにする弁を閉めて、タービンのほうに行かないようにしたのに、多分この弁が壊れていて放射能の蒸気がタービンにたまっていると推察されています。弁の閉めなおし、修理は無理(近づけない)。

 また、放射能の値、1000ミリシーベルト/時間以上と言う意味は、人間は2シーベルトで死ぬため、1時間の作業で死ぬほどの凄まじい放射能と言うことです。ポンプの修理、電源回復は水を抜いてからで、その水を抜くポンプを作動させないとダメ、水中ポンプが必要(復水機に戻すにも、ここは満杯で、段階を経ないとダメ、この作業も被曝を伴う)と言うことです。出来るかは不明、最悪は汚染された水を海に捨てないとダメと言うことです。

 1シーベルト/時間という値は、燃料棒が溶融し、接触した水が汚染されている(大量に融けていないと思うが、これを何とか防がないといけない)と言うことです。

 原子炉の中で何が起きているかの計測器も壊れていて、東電も何が起きているか分からないだろうということで、断片的な情報が流れているが、原子炉内水位、圧力容器の圧力が官邸のHPに出ており、電池で動いている計測器がわずかなデータを得ているのではないか(走っていって数値を読み取る決死の作業)と言うことです。

 1〜3号機、燃料棒が露出し、これの意味するのは、夕刊にも出ているが圧力容器の下に穴が開いている、燃料を入れている容器を水で満たさないとダメなのに、水をいくら入れても抜けて一杯にならないことと言うことです。格納容器は弁が壊れていて、防衛機能もない=圧力容器、格納容器も壊れている、こうなったらひたすら水を入れ続けないとダメと言うことです。燃料の融け落ちることを防ぐためです。この注水は1〜2ヶ月かかる、ポンプを動かすのが必要だが、そのためには地下にたまっている放射能の水を抜く必要がある、このポンプが動けば破局を免れる可能性がある、と言うことです。作業員が被曝しながらどれだけ出来るか、と言うことです。

 周辺の住民には、10km圏内の遺体も収容できない、大変な汚染で、ここは無人地帯にしないといけない、これは10kmではなく、放射能の風下を調べて放射能汚染を把握して住民を避難させる「追い出す」作業をしないといけない、半径何kmは意味がないということでした。

 小出先生のお話はテレビに出てくる話とは全く異なります。