ゆうべの毎日放送での京都大学原子炉研の小出裕章さんの話

一昨日に引き続き、「風まかせ人まかせ」の松井寛子さんから送られてきたメールです。永岡さんが要約して書いたものです。


 永岡です、今日も毎日放送ラジオ、たね蒔きジャーナル京都大学原子炉研の小出裕章さんのお話がありました。

 プルトニウムの話で、土から出たことは、どうしてプルトニウムが環境に出たか、その情報が出た、つまり原子炉が融けているわけで、濃度はごく微量なものの、人体に影響はもちろんあるが(影響がないとの話はウソ)、プルトニウムより、すでに出ている放射性物質のほうがはるかに影響が大きいということで、それだけのものが(ヨウ素セシウム)が出ている、スリーマイルのヨウ素の14万倍というとてつもないもので、これまで原発事故はスリーマイル、チェルノブイリがあったが、福島はスリーマイルは比較にならない深刻さ、もうすぐチェルノブイリになるという見解(放出する放射能、今出ているのはチェルノブイリの1/10だが、これから増えるので、チェルノブイリを越える可能性すらある)。

またアメリカにも出ており、放射能は環境に出せは、偏西風により西から東へ流れて、日本→アメリカ→ヨーロッパ→また地球を一周して日本となる、チェルノブイリもそうなった、ということです。プルトニウムの量より、すでに出ているものが問題ということです。必ず増え続けるが、今は劇的に増えるかの瀬戸際で、これを防ぐには原子炉を冷やすしかないということです。小出さん、この点は枝野氏に同意する(枝野氏に同意することはほとんどないが)。事故が破局的に行くかどうかの境目は1週間と思っていたが、それが決しないうちに半月たった、作業員の努力により破局は避けられているが、作業員はヘトヘトであり、人的資源がどこまで耐えるかが心配ということです。専門技能を持った(福島の現場を知り尽くした)人材が居るのに、これ以上被曝して作業員がいなくなったら大変ということです。特殊な現場なので、現場、ポンプを知り尽くした人が、被曝の中で短時間で(15分)やらないといけないのです。

たまってしまった汚染された水を除くには、昨日小出さんのお話の、復水機に戻そうと東電らも思っているものの、復水機が満杯、2番目の空いているとおもっていたタンクすら一杯であった。汚染水が地下道に1万トンたまっているものの、こんなものを入れるタンクなし、海へ流すのはやってはならない(世界から批判される、他の国からはとんでもないこと)。

では、水の処理を、特殊な船で出来ないかと水野さんが言うと、小出さんは巨大タンカー(何万トン)に汚染水を入れて、東電柏崎で排水処理装置がある、そこへ持っていけばよい、それくらいの作業しか思いつかなかったと言う事です。しかし、この案を東京の政府に伝える術を小出さんは知らないということです。水野さん、小出先生のような意見を取り入れるべきときだが、そういう動きは全くないということです。対策者は推進派ばかりということです。巨大タンカーは出来ると思うということです。巨大な汚染水をどうするかが急務ということです。

海に流れないように、コンクリートパネル、土嚢をやっているがそんなものでは防げないということです。処理できるのは柏崎ということです。

土壌汚染、地下の汚染を遮断するのは、想定すらしておらず、全く防げないということです。

1号機のたまり水の高さは海水面からあと10cmであり、これを防がないと海に出て行くのです。

陸上での応急の処置施設を作る余裕はないとのことです。

巨大タンカー案が実現したら、何万トンの汚染水(半月でたまった)を柏崎へ持っていければ何とかなるということです。

プルトニウム検出は、燃料棒が溶融(損傷ではない)、原子炉が水蒸気爆発で圧力容器、格納容器が壊れたら今の何倍もの放射能が出る、ともかく、燃料が融けているのは確実、プルトニウムがどこから出ているかは不明(3号機には燃料にプルトニウムがあるし、1,2号機に運転によりプルトニウムが出来て、それが出ているかも知れない)、プルトニウムはどこから出ているかは問題ではないが、プルサーマルはばかげている、危険性は初めから高いということです。プルサーマルがどういうものか水野さん聞きたいのですが、その余裕があるかは不明、破局を避けないと全て終わり、ということです。

この他、フランスのサルコジ大統領が、31日に日本に来るとこのラジオで聞きました。

この、汚染水をタンカーで処理するという話、誰か民主党政権に伝えてください!