浅草雑芸団の「春駒」をどうぞ

まだ松の内なのでこの正月二日に井の頭自然文化園で行った浅草雑芸団の芸能の中から祝福芸の「春駒」を二種類、雑芸団に代わりまして勝手にアップして、浅草雑芸団の新年のご挨拶としちゃいます。


浅草雑芸団は今はもう知る人も少なくなったかな、坂野比呂志さんの「坂野比呂志大道芸塾」の塾生が坂野さん亡きあと実践部隊として上島敏昭さんを中心に活動しているもので、この「春駒」を始め「大黒舞」「願人踊り」などの門付げ芸の数々を習ったり取り入れたりしていて、他にも「物産飴」、「飴屋踊り」、「南京玉すだれ」や「バナナの叩き売り」、「ガマの油売り」などの大道芸の数々や、「覗きからくり」「ろくろ首(!)」など見世物芸、「阿呆陀羅経」や「鉢叩き」などの口説き、口上芸など、中にはもうほとんどど行われなくなっているものも含めてアーカイブしている実に特殊で無形文化財になってもいいな団体だけど、なってません。それぞれの「元ネタ」がみんなならないとね。
http://zatugeidan.web.fc2.com/index.html
だいたい日本人は「権威」が好きで「権威」がつかないと認めないからむずかしいだろうけど。


上島さんは坂野さんだけでなく小沢昭一さんの弟子と言ってもいい人で、小沢さんがこよなく愛した「金のため、食うため」に芸をして歩く人々の芸を実践できる貴重な存在。小沢さんは「神さま仏さまのためにする」神楽や民俗芸能とは違うものを求めていたけど、「芸能」として見ると祭礼に入っていったか大道芸になったかの違いでルーツは同じと見ていいでしょう。
ちなみにもう18年やっている正月の春駒持っての「隅田川七福神」巡りと門付では、七福神のひとつ弘福寺に小沢さんのお墓があるので、境内で春駒を舞ったあとに近年は裏の小澤家の墓前でも舞っているのです。

ほんらい「金のため」にやる芸ですが、現在は「金になる」ことはほとんどありません。メンバーは今のほとんどの神楽と同じく生業はそれぞれあってやっているのだけど、演じる機会が増えればそれだけ「忘れない」わけだし、新たなメンバーが入ってくるかもしれませんです^^;


是非、浅草雑芸団にオファーをお願いします。
基本が大道芸だからどこでもできるので宮中だって行きますよ(^^)

と、オンデマンド団員のあたしがお願いするのも変だけど m(_ _)m
https://youtu.be/1k3NObO_oAM