昨晩の小出さんのお話 4/12

今日も永岡さんがまとめてくださいました。

4/12(火)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日は野球中継のため35分遅れで始まりました。水野晶子さんと、平野幸夫さんの解説によるものでした。


 まず、キャスターの千葉さんより原発事故の話、レベル7になり、放出された放射能チェルノブイリの1割(37万テラベクレル、別の試算では63万テラ…注:テラは10の12乗で、SI単位の位では最高位であり、私も使ったことはありません)ですが、1の後に0が12個…63の後に0が16個並ぶもので、スリーマイルではヨウ素は0.16テラベクレルだそうです。どんなに途方もない数字か分かるでしょう(注:計算したらこれはスリーマイルの約400万倍!です)。

 原子力保安院チェルノブイリでは原子炉が爆発したが、福島では原型を留めていると、違いを言っています、チェルノブイリと違い、1日中作業しているものの、福島の原子燃料はチェルノブイリの10倍なのです。また、2号機の漏電で火災が起こっています(泣)、余震も続いており、震度6弱が福島で観測されています。

 日本でマグニチュード5の地震は年150回なのですが、今回の震災で1ヶ月でその2.5倍の地震が起きています。

 細野氏を震災・原発対策に置いています。閣僚増員には内閣法改正が必要で、困難です。与謝野大臣は、日本が原子力から抜け出せないと言っています。日本人の生活レベルを落としてもいいなら江戸時代に戻ると与謝野氏はエネルギー大量消費時代の維持を語っています。


 そして小出先生のお話、原発事故が国際評価でレベル7となったことは、「ばかばかしくてコメントできない」、最初からレベル7と小出先生言っていたのに、日本政府は4〜5とか言っていた、事故翌日に水素爆発、15〜16日に東京汚染、とっくの昔にレベル7と言わないといけなかったとのことです。レベル7と言わなかったことで、世界的信頼をなくし、住民の避難も遅れた(万一のために10kmが20km、30kmと後手後手になった)。

チェルノブイリの1割に過ぎないと言うことには、小出先生はそう思うが、1割で少ないと思ってはいけない、それでも大きい、そして今進行中で、これで終わるわけではなく、チェルノブイリ並みに出る危険性(最悪シナリオ…冷却失敗により大規模溶融でメルトダウン、圧力容器、格納容器破壊、さらに運転中の原子炉3機+使用済み燃料あり=チェルノブイリ超えの恐れあり)があるのです。1〜4号機の出力は300万キロワットですが、チェルノブイリは100万キロワット+使用済み燃料があるというのです。チェルノブイリの何倍もあるのです。

平野さんより安全委員会は、1万テラベクレルと言っていますが、5万ベクレルを超えるとレベル7で、1日目でそれを出したと言うのです。1日目でレベル7と分かっていたのです。周辺のモニタリング、その他の逆算から分かったはずなのです。どれだけ出てきたか、当初から分かっていたのです。それなのに、レベル7と言わなかった(わからなかった可能性なし)のです。

チェルノブイリの事故を調べたら、職員、消防士31人が亡くなり、枝野氏は直接健康被害なしと言っているものの、小出先生はマスコミの報道しか知らないので、被曝による死亡者が出たと聞いていないが、2名亡くなった死因は分からないと言うことです。チェルノブイリでは数百万人被曝したのですが、チェルノブイリと違うと信じたい(小出先生も信じたい)のですが、チェルノブイリ型の大きな被曝を考えて政策を採るべき、避難の遅れた人は大変な被曝で、被曝が蓄積している、今進行している被曝が、チェルノブイリでもあったのです。何十万人被曝しています。

計画的避難と言う言葉に問題ありと平野さんが言うとその通りであり、判断力の欠如、責任を取りたくないと言うのではないかと平野さんが指摘し、今何をすべきか聞かれても、小出先生、分からないと語られました。避難しないといけないところがまだら模様であり、政策的にはやりにくいので、万一を考えて避難しないといけないのではと水野さんが言うと、今回とてつもないことになっている、住み慣れた土地を捨てないといけない、捨てないといけない人の思いを考えると途方に暮れる、逃げたら生活が成り立たない、こんなことにならないことを願ってきたが、手遅れだと言うことです。

菅総理は徐々に安定化と言っているのですが、みんなそう願うのに、もっと悪くならないと誰も断言できない、闘いはまだ何ヶ月も続く、今の状態で良くなっているというのはどういう神経か、というコメントです。

地震の中で確認したいデータは、たくさんあり、原子炉内の中性子(数値が出なくなった)、2号機のサプレッションチェンバーの破損のデータも出ていないということです。

 昨日のお話で、外付けの水の循環は、夕刊に冷却回路の案がでていたということです。進みつつある(小出先生に考え付くことは福島の現場ではわかっている)とのことです。

 今日はレベル7になったお話でしたが、小出先生、そんなことは事故当日から分かっていたという発言が衝撃的でした。また、私は日本にSI単位の普及に関わりましたが、そのSI単位の最高位である「テラ」は今まで使ったことはなく、それでも足りず、○万テラ…なのです。恐ろしい話です。

 今日から野球ですが、毎日放送は小出先生のお話、もっと伝えて欲しいものです。明日も聞きます