アイヌ考古学者の居酒屋

昨夜アイヌのミュージシャンで、ひょっとしたらぼくの弟子第1号のToyToyに誘われて北18条の「ゆかり」という居酒屋へ。北大に近い場所の喫茶店を居抜きで居酒屋にしたようだ。

ここは宇田川洋さんという東大の教授が退官してから開いた店で、現東大名誉教授がマスターの居酒屋ということになる。
名前は前から知っていたが、お会いするのは初めてだ。

http://www.47news.jp/CN/200607/CN2006072401000169.html

常呂での研究生活の間も自宅に様々な人を招いて酒盛りをしていたという人らしく、手打ちうどんもメニューに。そして常呂とのコネクションからか、「鹿肉ルイベ」「熊やき」などもあるのだが、メニューがすべて安い。

居酒屋だと難しい話はしにくいし、一応お客とお店という関係もある中で先生にいろいろ質問する人も多いだろうし、やりづらいかもしれないけど、それでもいろいろな人と交流したいということで、穏やかに接客していて、人柄の良さが現れている気持ちのいい店だ。

店内も清潔であちこちに気配りが。例えば棚に並んだお銚子にはちゃんとアルミ箔でフタがしてあったりする。

店の壁にはトンコリと並んで板三味線が飾られていた。もちろんアイヌのものではなく、九州の楽器だ。古い録音の音源も聞かせてもらったけど、沖縄の雰囲気もあり、放浪芸、語り芸の雰囲気もあり、またちょっとお座敷の雰囲気の唄もあり。不思議だ。
多くはメロディーとユニゾンで唄う唄なんだけど、それだけじゃないものもあって統一感なし。
でも三味線の音色の響きはとても素朴でつま弾きのようだ。板三味線の奏者、製作者、そして唄者がもういなくなりそうだと聞く。こんな魅力的な楽器が消えるとは信じたくないが、それが事実ならなんとかしたいものだ。
http://www.0503ak1025.net/zz-gottan.html


ToyToyのペースが速く、結局ジョッキ20杯を飲んだので最後は昔話となり、エカシ、フチたちの思い出話で盛り上がる。

いつも札幌に戻っても飲みに出なくなり、その理由は行っても面白い店がなくなったからだが、ここはまた行きたいな。
いろいろ先生から話も聞いてみたいし、また板三味線の音も聞いてみたい。

そして以下の運動の署名もしました。
http://kakiten.exblog.jp/14124579/