秋田の余談

今回の東北ツアーは秋田→早池峰→秋田というコースだったけど、3日から秋田竿灯祭りが始まるのでせっかくだから見てから帰れば?、という誘いにホイホイ乗って夏休みを満喫しました。
とはいえ早池峰から帰った翌日の2日は、ほぼ寝たきり。股関節の炎症は疲れから来たものと考え、ひたすら休む。
さとみちゃんはお母さんといっしょにブルーベリー畑のチェックに出かけた。元気なら同行したいが、行く気力ナシ。

休んだおかげで夕方郵便局の用を足しに歩いたら、けっこう復活していたので散歩がてら遠回りをして近所のスーパー「ジェイ・マルエー」を覗いて帰る。
魚が安い!!なんか買って帰って料理したいが、石田くんたちの予定がわからない。もし、どこにも行かないのならまた買いに来ようということで帰宅。

さとみちゃんはブルーベリーの収穫は思ったほどでなかったみたいだが、それでもそこそこ持って帰ってきて、お母さんと分けていた。

結局夕食はお母さんも交えて近所の店に。ここがまた楽しい店で、地元の熟年カップルがやっているのだが、料理はおまかせで、いろいろ出てくる。まずは蒸した岩ガキからスタート、焼きイカ、馬刺しと続くが馬刺しには味噌も付いていて、どうもこれは韓国の薬味味噌サムジャンのようだ。
なかなかやるぞこのお店。
日本酒を頼んだら、酒盗が付いてきたりと、いろいろ気配りもあるし、ツボダイ焼きの大根おろしは鬼おろしでおろしていたりね。

奥から調理していたお父さんも出てきて、しばし歓談、時々わからない秋田弁も飛び交ったが、秋田にいることを実感。楽しかった。

3日は石田珈琲店の定休日なので、どこかへ行こうということになり乳頭温泉に行くことになる。角館を抜け田沢湖方面へ。そして2時間ほどで乳頭温泉のエリアに到着。ゆうべの店で熟年三人からいろいろ情報をもらったが、多すぎて整理できず。有名な「鶴の湯」はきっと込んでいるだろうからと、黒湯に行くことにする。こちらの日帰り露天風呂は貸し切り状態だったが、スズメバチが一匹番を張ってて威嚇される。ちょっと落ち着かなかったが、いい湯だった。

さとみちゃんが、行くつもりだったもうひとつの湯の情報をゲット。あまり勧められなかったということで、今回は黒湯だけにして戻ることに。
何故かというと、竿灯を目指して道路が渋滞するのではないかという心配があったのである。
帰りに角館の蕎麦屋「長介」に寄ったのだが、角館にはおびただしい数の観光バスが駐まっていた。これがこのあと秋田へと移動するのである。

そんなわけで早めに秋田に戻り、ちょっと昼寝。竿灯を見に行く前の腹ごしらえのために前日出来なかった買い物へ。トビウオを買う。トビウオというと隠岐だけど、今回の隠岐ツアーでは何故かトビウオに縁がなかったので秋田でリベンジである。

活きが良く、内蔵もきれいだったので、卵、白子、肝、胃袋ですまし汁を作る。魚でも僕のホルモン率は高いのである。刺身は普通のわさびと醤油、そしてコチュジャン和えも作った。そして穴子も格安で出ていたので白焼きにした。

そしてそれらをちょっとつまんでから竿灯へ。石田珈琲店から10分くらい歩くと会場の一番西側、県庁・市役所エリアに出る。ぞろぞろと多くの人が同じように会場に向かう。近づくに連れ開会挨拶の音が大きくなってきて、ちょうど竿灯を起こすところに間に合った。

近くの市役所駐車場に作られた屋台村をひやかす。ここにはいろんな店が出ていて、ステージでは弾き語りライブや歌謡ショーも(笑)。ホルモンの伸栄も店を出していて、そこでビールやら買ってすっかり出来上がっているおじさん二人が飲んでいるテーブルに相席で乾杯。

それから会場へ戻り秋田駅方面へ歩く。竿灯は各町内の連が参加してそれぞれの竿灯を立てて腕を競う。大きな竿灯に交ざって子どもたちの使う小さな竿灯も揺れる。全体が少しずつ移動していくのだが、それぞれのお囃子が勝手に囃しているし、「どっこいしょ、どっこいしょ!!」のかけ声もお囃子とは別にかけられるし、音はまったくの混沌状態。

お囃子はおそらく昔ながらであろう、比較的ゆったりとしたものや、絶対に和太鼓の影響であろう、やたらに派手な太鼓のものなどいろいろある。もちろん前者が好きだけど。
約2時間ほどの竿灯が終わると、さすがは観光の目玉、観客と記念撮影したりする時間が設けられて、あちこちのお囃子の太鼓をお客さんにも叩かせたりしている。みんな楽しそうだ。

なぜ駅方面に歩いたかというと、石田珈琲店喫茶室のある川反からも各丁目の竿灯が出ていて、それが会場から帰ってきて、またそこでしばし竿灯をたてるのを見るためだ。今度は観光イベントよりも地元の祭りっぽい雰囲気になる。
また、竿灯を横にして移動していくところを見るのも面白い。開会前はまだ薄暮だから終わったあとの方がキレイに見えるのね。
川反は電線が張り巡らされているので、そのすき間に竿灯を立てるのも難しそうだ。
地元の竿灯を見てから、〆の一杯を飲もうということで近くの居酒屋「アニ」へ。すでに友達がカウンターにいたり、またいつもはあまりいないという若い女性の客も多く、ここでもお祭り気分。「やまとしずく」など日本酒の品揃えもよく最初はそいつを飲んだが、ウィスキー380円という安さにひかれ、久しぶりにバーボンを飲んだりして。マスターの記念撮影をしたらポーズを取ってくれた。なかなかのイケメンで女性にも男性にも人気がありそう(笑)

そしてまた徒歩で石田珈琲店に帰った。喫茶室から歩くのは初めてだったが、意外と近く、石田珈琲店のある町の竿灯の詰め所の電気もついていて、祭りの雰囲気がまだ残っていた。竿灯はまだあと2日間あるのである。大量の酒が消費されるんだろうな。