昨晩のたね蒔きジャーナル 4/9

4/9(月)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。今日は小出先生のお話はお休みで、地熱発電について、共同通信編集委員の井田徹治さんのお話がありました。

今の報道特別番組に続いてで、平野さん良くできていたと言われて、リスナーからも感想が続々来ています。これを聴いて愕然とした、事実を隠す体質への恐ろしさがあり、別のリスナーより、トラックから聞いて、驚いた。実態が軽いものではないという声もありました。作業員への搾取、5人組制度、互いに見張る制度、これは江戸時代のもので、それが被災地で起こっているというリスナーもありました。作業員の苦悩があり、事実を話すと解雇されるのは、人としての存在を疑う。平野さん、国会が機能していたら、調査すべきと言われました。

 原発のニュース、大飯再稼働、関電の八木社長が工程表を枝野氏に提出しました。フィルターのついたベントを2015年度に設置、耐震棟も2015年度に1年前倒しであり、わずか3日で提出なのです。暫定基準、工程表もすぐに出て、夕刊に骨子が載っているが、欠陥の建物があり、福島では免震棟がかろうじてあったが、大飯になかったのは驚きで、3年後に作るなら、再稼働はこれ一つとっても出来ないと平野さん指摘されました。

ベントも2015年、福島でもベントとしてやったのにそれもない。拙速の極みと平野さん言われました。政府は大臣会議をやっているが、誰が急がしているのか、産業界の意向か?

前原氏、枝野氏は産業界寄りであり、枝野氏、発言が変わり、しかも枝野氏今週にも福井に行き、枝野氏は尖兵であると平野さん言われました。そして、野田総理と、3閣僚の会議に、原発なしの電力需給が示され、猛暑なら19%不足と言っています。藤村氏、経済、生活への影響も調べています。

 枝野氏、記者会見を開き、全電源喪失でも大丈夫と言っているのです。安全対策を「概ね」実施と言うのです。2015年にならないとベント出来ないのに、なのです。閣僚会合は毎日開かれて、拙速さを批判され、滋賀の嘉田知事、需給の開示なしに計画停電とは脅しと言われました。

平野さん、滋賀も地元であり、電源3法では地元に補助金が何十億と降りるが、それ以外にも影響があり、立地自治体だけで公平な判断は出来ない。大飯町長が金属加工会社の取締役をして、そこに4.6億円流して町長も原発利権にあると毎日がスクープし、原発関係者がお金まみれ(弱みに金が食い込み)、それを改めないとまともな判断は出来ない。嘉田知事の判断は当然とのことでした。

 JNN世論調査で、再稼働の是非、反対が54%、賛成が39%でした。消費税増税、賛成は48%、反対52%で、内閣支持率、34.3%、不支持は65.4%でした。民主党の支持率も菅政権の末期以来の数字です。平野さん、政権不信が高まり、野田氏、西宮に来て、大飯再稼働は丁寧に着々とやっているといい、平野さん、日本語をちゃんと言えと言われ、再稼働への疑問もあり、今のやり方だと、有権者の怒り+福島事故での怒りがマグマのようにたまると言われました。

 そして、井田さんのお話、平野さんは以前より地熱発電に関心を持たれて、水野さんはご存じなく、地熱発電は、地下を掘るとマグマがあり、深いと2km、浅いと50mくらい(温泉だとこうなる)、高温高圧の水があり、自然に噴出して、その蒸気で火力発電同様に発電するものなのです。地下の熱い水でタービンを回すもので、燃料がいらないのが利点で、もちろん放射能なし。地球の、地下の熱を使うので、CO2も水力並みしか出ないのです。

 再生可能エネルギーで、太陽光、風力より少ないのです。

 風力や太陽光は天気に左右され稼働率が下がるが、地熱は安定して、原発より稼働率が高く、90%も夢ではないのです。

 平野さん、日本は資源があるのに普及しないのについて、国策かと言われて、地熱は火山に比例し、世界3位なのに、風力や太陽光と比べて建設コストが高い(地下を掘る、地下へ水を戻す、公園、国立公園に適地があり、それも問題)。

リスナーより、熱水は国立公園に多いことについて質問があり、また温泉に影響があるという指摘もあり、国立公園は風光明媚で、景観も重要で、規制とのぶつかりがあるのです。また、地下から水をくみ上げるので、温泉が枯れる不安もあるのです。温泉業者が反対するのです。

 しかし、やり方次第で解決でき、温泉は浅いところ、地熱は深いところで出来るのです。既存の地熱でも温泉は枯れない、むしろ蒸気を戻すため温泉が良く出るところもあるのです。アイスランドでは、地熱ビーチがあり、顔は氷まみれなのに、おなかは暖かいところもあるのです。

 日本の地熱発電所、1990年に八丈島で出来たものの、海外のシェアは何と67%で(ダントツトップ)、技術があり、日本市場がなく輸出しているのです。すごくおかしいのです。日本では地熱の発電は0.2%(再生可能エネルギーででトータル1%)、アイスランドは、熱も使えるので、エネルギーの66%ん地熱なのです。 

 日本だと原発29%、しかしアイスランド原発はなく、30万人の国で、水力と地熱だけでやっているのです。

 平野さん、北海道、九州に地熱もあり、これをなぜ稼働しないかについて、地熱は安定して発電できるので原発と競合するのです。建設費では、原発は100万キロ出来るが、地熱では100万はしんどく、しかし、建設費でも原発と勝負になるのです。そのためか、電力会社は原発をやっていたのです。が、1972年、環境省通産省の覚書があり、公園の中では地熱はやらないとなり、しかしそれはおかしいと、見直しになり、今年3月に環境省ガイドラインになり、地熱を認める方向なのです。

 公園内に作れず、公園の境に作り斜めから掘っていたのが、これだとコストがかかり、今、垂直掘削が認められつつあるのです(今までは72年の覚書でアウトだった)。原発ほど大きくなく、景観保全をしつつ、作れるのです。公園の中全部だめと言う言い方が駄目なのです。

 リスナーより、地熱が遅れたか、原発のためか質問があり、それもあり、経産省補助金も出て調査していたのに、国のサポートがなくなり、原子力もんじゅに金が行くのに地熱にはお金がなく、しかし事故後増えたものの、環境省が温泉も管理し、役所の事なかれ+電力会社は原発やりたいでこの始末です。

 海外の研究者だと、地震の多い日本でダメなのは原発、やるべきは地熱という人もいるのです。

 今後は、買い取り価格(地熱発電を電力会社が買い取る)、海外だと、電力会社に一定の有利な価格で買取させているので、地熱のように投資のかかるものも楽になるのです。菅総理が制度を導入したものの、金額が決まっておらず、これが良くなると地熱も発展するのです。

 いま議論しているのは、買い取り価格をいくらであり、高くても国民の負担になり、しかし原発に大量の補助金を出してきた、それを削ると電力料金は安くなる→これを地熱に使うと良いのです。

 しかし、野田政権では、地熱をほとんど論議していない、井田さんは方向を誤っていると言われました。

 リスナーより、地熱でも利権、役人の跋扈を憂慮する声があり、闇でやるからいけない、北欧ではオープンにデータを出す。公開の場で、議論できるようにしないと、官僚の跋扈を許すのです。ここは地熱を作っていいと、日本は議論の場を作るべきと、井田さん締めくくられました。

 水野さん、何かあったらどうなるのか、それもいると言われて、またリスナーより意見もあり、地熱はすごい、日本は大転換すべきと、大幅に予算を組もうと言うことです。インドネシア、電源の4割を地熱にしようと、日本に働きかけているのです。