昨晩のたね蒔きジャーナル 4/10 など

4/10(火)
MBSのVOICE 大飯原発地元の声

 永岡です、毎日放送テレビのニュース「VOICE」で、大飯原発の再稼働に揺れる模様が放映されました。
 大飯町は原発が来るまでは何の産業もない貧しい街であり、それが、79年から原発が出来て、交付金の総額は350億円を超え、様々な施設などが出来ています。そして、町の人の雇用にも影響があります。
 大飯町では、原発関係で、作業員が通常1400名、定期検査で3000名来るため、民宿も40軒あるものの、それらも苦境にあります。また、原発関係の人の食事などをまかなっている店も、仕事がありません。
 配管のメンテナンスを行う会社は、近くに美浜などの原発もあり、それらのメンテナンスで仕事がいっぱいであったのに、今年2月の停止以降、仕事がありません。
 大飯町のハローワークには、原発関係以外の仕事を世話するようになっています。
 このような状態のため、大飯町の人は早く再稼働してくれと言うのです。
 が、隣の小浜町、人口は大飯町の3倍以上で、原発の立地自治体ではなく、大飯町ほど交付金も来ていません。こちらでは、原発の再稼働反対、慎重にという声が圧倒的なのです。
 政府は大飯の再稼働を急いでいますが、ここには原発のお金に支えられて、それに頼る構図と、その反対の構図が同時にあるのです。毎日放送もなかなかやってくれます、これを、お知らせいたしました。


つづいてたね蒔きジャーナルです。

4/10(火)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。今日は小出先生のお話はお休みで、親が育てられない子供を匿名で預ける熊本の慈恵病院の田尻由貴子さんのお話がありました。

 原発のニュース、関電の副社長、大阪で記者会見し、今年の夏も節電の依頼です。節電要請しないケースはほとんどないと言っています。平野さん、節電要請を再稼働キャンペーンの一つと言われて、去年の夏の検証をせずに行うのはおかしいとのことでした。

水野さん、枝野氏の記者会見を見て、リスナーより、枝野氏、再稼働で津波が100mを超すものなら日本の原発全滅、それを想定するのかと言う発言、開き直りと言い、平野さんも何という発言だと言われました。水野さん、枝野氏、再稼働を急ぐ印象を与えたら不本意と言うのを笑っておられて、平野さんも、枝野氏、近く原発事故の対応策を整理すると言い、指揮命令系統を今から決めると言うことで、事故から1年以上、そんなことを決めていない(それも急いでいない)。再稼働で事故なら自分の政治責任と言うのですが、責任の取りようがないのが原発事故と水野さん言われて、平野さん、枝野氏、官房長官の責任も取っていない、議員辞職に相当するようなものが経産相になりこんな発言とは、不信を極める。リスナーより、原発への国民のIQが上がらないといけないとの指摘もありました。

野田総理、再稼働の地元の同意を得るのは法律で決められていないと言い、しかし野田氏は地元の同意がないと進められないと過去に言い、これは官僚の入れ知恵だという平野さんの指摘もありました。

 大阪府大阪市原発の再稼働に8つの条件を付けて、政府より高いハードルを要求し、橋下氏は再稼働を急ぐ野田氏を批判し、次の総選挙で判断せよと言い、藤村氏は自分たちの条件が活かされるかは未定で支離滅裂と批判。

 橋下氏と松井氏、原発全廃の関電への株主提案を了承し、発送電分離も主張、しかし株主2/3の同意が必要で、京都市、神戸市にも働きかけます。平野さん、本当に止めるなら、機関投資家の同意(銀行とか)が必要で、関電は大阪市の反対にもたかをくくり、それを超える判断を橋下氏は出していないと言われました。8つの条件、使用済み核燃料の最終処分を求めて、これが出来たら日本の原発は全部解決で、政治的な意図が透けて見える、選挙に民意を誘導していると言われました。

 四国でも、伊方原発の安全確認で、中村知事が原発視察であり、県・国の求めてきた安全対策の確認をします。国は大飯に続いて伊方は妥当としているものの、中村知事は納得していません。

 そして、田尻さんのお話、電話でのお話で、看護部長の田尻さん、「赤ちゃんポスト」(正式名称はこうのとりのゆりかご)、5年前、賛否両論で、その後がフォローされておらず、子供は、母親はどうなったか、熊本が検証会議を行っています。

 田尻さん、今も夜の病院からのお話で、5年前、赤ちゃんポストと呼ばれて賛否両論あり、赤ちゃんポストという名称に違和感があり、赤ちゃんポストとして世の中に伝わり、これは田尻さんたちの付けた名前ではなく、マスコミがこう伝えてマイナスイメージになっているのです。

若い母親が望んでいない子供を産んで、持って行き場がなく、ここへ赤ちゃんを置けば無罪放免となるイメージがあるのですが、命の軽視と批判もあり、田尻さん、こういう人と面談につながると会っており、みんなの抱く、ポイと捨てるものはなく、立ち去り難い、たたずむ人もいて、預かった後手紙を入れて、赤ちゃんを預けたことは理解できるが、今後のために名乗ってほしいと言っているのです。それを読み、その後電話があり、引き取りたいということもあるのです。赤ちゃんポストというイメージではないのです。みんな悩み、苦しみ、誰にも言えないが、赤ちゃんの命を助けてほしいというものなのです。

 手紙はゆりかごの扉(病院の一角にある)を開けると、匿名で預けられるのです。預けられるとシグナルが来て赤ちゃんが保護される、そこに手紙が置いてあり、それを読んで後悔して思い直す人もいるのです。10分後に戻る人もいて、一生懸命育てても、精神的に鬱になる人もいる、これ以上育てられない、戸籍に入れられない、様々な事情があるのです。

 戻ってくる人は、間違っていた、自分の手で育てたいと言うのです。

 引き取りに来ない子もいて、熊本市児童相談所が処遇を決定し、要保護児童として乳児園(3歳まで)、里親、養子縁組になります。手がかりを残さない人は少なく、4年で75名預けられて、匿名は15名、あとは思い返して育てているか、養子縁組している人もいるのです。放っておく人の方が少数なのです。

 出来たらみんな迎えに来てほしい、手紙を持って行かない人もいて、設備を今年1月に変えて、手紙を取らないと次のドアが開かないようにして、手紙は自分が親との精神的な繋がりの証で、名乗ってほしいとの願いなのです。

 遠いところから来る人もいて、熊本県外の九州が一番多く、次いで関東、関西の順であり、遠くから命からがら預けに来る(自宅出産、自分の体も危険なのに、子供たちのためにゆりかごにたどり着く、産婦人科にすら行けていない→親に話せない、経済的な理由)のです。

 ここに、父親の姿はなく、父親と一緒に来る人も中にはいるものの、少数なのです。

 リスナーより、どうしても育てられない赤ちゃんを預けるのは最後の手段で、身勝手に赤ちゃんを捨てる人がいる(留学とか)のではということは、それは間違い、親に話せない(若い母親、学生)、安易に表現してほしくないのです。今は赤ちゃんを育てている(一時預け)、邪魔だから来ているのではないのです。若い学生を田尻さん抱きしめて、この方泣いて、理由を話してくれて(何時間もかかる、面談は2,3時間が゜かかる)、信頼関係を作らないと話せない、親に言えないのです。

 水野さん、そんなことをしたら説教してしまうといい、それだと、何も解決しない。全てを聞いて、受け入れる必要があるのです。

 肉親で抱きしめて話を聞く人がいたら、と言うものの、普通の家庭であり、妊娠して親に言えない、隠し通す、親も住んでいても気づかないのです。中には孤独な人もいるのです。ひとり暮らしをして、未婚で妊娠したら孤独になるのです。

 リスナーより、子供を産んでも育てられないなら、無責任に産まないでほしいとの声で、こうのとりのゆりかごはあってほしくないという意見で、現実は出来ない人もいるのです。予期せぬ妊娠、中絶も出来ず産む場合がある。ゆりかごは相談機能もあり、年間600件あり、それで救えている命もあるのです。

 相談で最近気になるのは、未婚の妊娠、10代の妊娠、小学生の妊娠もあるのです。自分の体に何が起こっているか分からない年齢なのです。現実にならず、夢の中で起きたような感覚だと言うことです。相談は増えているのです。

 平野さん、75名中15人分からないが、60名は田尻さんの献身的なことで立ち直っていることを評価されていました。病院と言うより、救済所と言われました。リスナーより、人と人の関係が希薄だからこうなるのではという指摘もありました。虐待でもあるが、家庭の環境が変わっていると言うことです。

 今日は、こうのとりのゆりかごのお話をお送りいたしました。