昨晩のたね蒔きジャーナル金曜版

2/24(金)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル金曜版、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。

近藤さん、今日大阪で起立して君が代を歌わなかった教師がいて橋下氏が処分すると言うこと、日本に大阪がなかったら息苦しい国になる、大阪は縦ではなく横の社会との指摘がありました。

 原発のニュース、食品のセシウムの新しい規制値が決まり、肉、魚、一般食品で今までの1/5の100ベクレル、乳児用50、飲料水10ベクレルですが、米は2012年産のものの流通の始まる時から適用され、加工食品は賞味期限まで暫定規制値になります。

 福島県は今年の米の作付けを、100ベクレルを越えても、安全対策を条件に認めてくれと国に許可を求めています。農水省は協議中です。

 月間時事川柳大賞、近藤さんの選んだのは、「原発も値上げもいらぬ やりゃできる」でした。今日は、この原発が止まっても電気が足りる川柳が多かったのです。

 そして、水野晶子のどないなっとるねん、にて、独裁国家のシリアで何が起こっているか、ジャーナリストの黒井文太郎さんのお話がありました。シリア情勢で、見殺すのか、シリアで起こっていることで、武装していない市民が軍隊に殺されているのです。

黒井さん、電話での出演で、シリアで何が起こっているのか、独裁政権(アサド)があり、去年のアラブの春チュニジアやエジプトで独裁者が倒され、リビアカダフィーも倒されましたが、それに影響を受け、シリアは北朝鮮型の世襲政権の独裁国家であり、反政府デモが去年の3月で、それが弾圧され、1年続いています。弾圧の規模が大きくなり、国連も巻き込まれています。

 リスナーの質問で、シリアのこと、日本のマスコミで報じられないのはなぜか、8000人も死んでいるのになぜか、について、黒井さんフォローして、一つはエジプトのニュースが強くその陰に隠れたことと(リビアバーレーンなどもあり、ニュースになりにくい)、シリアも遠いのですが、最大のことは、シリア問題が東日本大震災と同時に起きて、ヨーロッパでは大きく扱われたのに、日本ではあまり報じられないのです。

 シリアから日本が石油を買っていたら大事ですが、石油はEU向けなのです。

 水野さん、石鹸でシリアのものをお使いで、オリーブ油の石油を使われて、名産品であると言うことで(ダマスカスで作られている可能性あり)、観光でも有名な国なのです。貿易の中心地なのです。

 大統領の軍が一般市民を殺しており、他の国では独裁が倒れたのに、シリアでアサドが倒れないのは、北朝鮮と同じで、他の国だと大統領が軍部と一体化されず、独裁者が倒されたものの、シリアではアサド家が全部握り、北朝鮮と同じで、軍、秘密警察がアサド家とつながり、離反できないのです。

 中東の北朝鮮で、近藤さん、日本の問題はイランとシリアの関係で、イランの武器がシリアに行っているとのことであり、ロシア、中国の黙認があり、ロシアは軍事交流があるのではと言われて、黒井さん、ゴラン高原はシリア領で、ここで何か起きても国際情勢が黙認しているのでは、と聞かれると、エジプトはくらべものにならない大きさで、イスラエルとの関係は敵対で、イランと同盟国であり、シリアがひっくり返るとイスラエル情勢も無縁でなく、イランはシリアがひっくり返ると、イランの民主化運動もあり、アラブの春より早く、イラン政権が弾圧しており、シリアが倒れたらイランが動きグチャクヂャになると、ホルムズ海峡も問題で、アメリカもシリアを注視しているのです。

 近藤さん、抜き差しならない情勢と語り、黒井さん、アラブ連盟が動いても力がなく、アメリカがどれだけ動くかによるものの、アメリカは国防予算が削減されて、アメリカはシリアに介入できず、ロシアは、安保理事会でシリアを後押しし、アメリカも動きようがないのです。

 水野さん、シリアがえらいことになったら、最悪のシナリオは何かと聞かれて、難しいが、アメリカが恐れているのはシリアでイスラム勢力が強くなることで、イスラエルとの緊張が出てくることであり、しかし反イスラムは強くなく、それほど現実的ではないのです。

 リスナーより、アサド大統領、イギリスの大学に留学して眼科医になって、ヨーロッパのことを知っていてなぜこんなことをするかと質問があり、それでないと政権が持たない、国家の私物化であり、民主化したら生き残れない、早いうちに改革したら助かったのに、これだけ殺しており、今手を緩めたらカダフィーになる、殺すか、殺されるか、なのです。

 黒井さん、デモ隊の取材もされて、シリアに入れずに、レバノンに入り、リビアとの違いは反体制派が武器を持っておらず、武装蜂起できず、インターネットで情報を流しており(軍隊の暴挙)、これを反体制の人が携帯で撮ってネットで流す、ジャーナリストがシリアに入れず、この活動、ベイルートで同志がいて、命がけで世界に発信しているのです。フランス、イギリスの記者も殺され、映像を出していた若者も殺されています。こういう人はいっぱいいるのです。

 民衆が勝利する日は来るかについて、反体制の人が弾圧に負けて止めることは100%ないが、アサド政権が妥協することもなく、反体制派がリビアのように体制を倒すにも至らず、流血が続くのです。出口なしで、去年の夏に国際社会も動いたが、同じままなのです。

 アナン氏が行っても解決しないのです。ロシア、中国も、妥協しても、安保理で何かが出来てもアサド政権が従わない、国際社会は圧力になっているものの、独裁者側は誰かに言われたから止めるのではないのです。

 最後に、近藤さん、幸せの雑学で、音楽の良さ、歌詞が理解できていなくても問題ない。赤ちゃんは意味ない音を出し、片言を言って、意味あることになる、音声のコミュニケーション、鳥のさえずりもそうであり、人間の言葉を鳥のさえずりから解明することもあり、公園で鳥が鳴く、川の流れも聞こえる、人間は自然の風景の中で生きており、感情より、音を組み合わせたらよく伝わると言われて、震災1年、音楽に支えられ、お経も音楽である、阪神・淡路15年でのコンサート、様々な楽器を持った仏様のオーケストラのコンサートがあり、それを録音したCDが出たと言うことです。これ、お経+ピアノ+ヴァイオリン+般若心経であり、鳥の歌(大チェリスト、カザルスの愛奏曲)もあり、東日本大震災復興支援CDで、人間が生きていることを想像させるものであり、近藤さん、これを聴いて寝ると寝つきがいいと言うことです。

 今日は、シリアのお話他をお届けいたしました。来週もたね蒔きジャーナルをお届けいたします。