昨晩の「ラジオフォーラム」(年間20ミリ被曝は許されない、北朝鮮の核実験のことなど)

 永岡です、今週のラジオフォーラムは先週に続いての、ジャーナリスト、アジアプレス代表の石丸次郎さんの司会で放送されました。三角山放送、石井彰さんよりおはがきが来て、大変な反響の番組である(本音を言う番組がない)模様で、なかなか真実を言えないという番組スタッフ、丸山さんの評価がありました。

 今日は最初に小出裕章ジャーナル、小出先生のお話です。今日は核実験のことで、59年前、1954年3月、ビキニ環礁の水爆実験、第5福竜丸が被曝して乗員が亡くなり、死の灰のこと、ウランが核分裂すると原爆、原発の原理であり、ウランを核分裂させると200種類の放射性物質が出来て、ウランも危険で、それを核分裂させると放射能が1億倍になる。寿命の短いもの、長いものもあり、原爆、水爆の起爆で、大気に噴き出すのです。短いものはすぐ消えるが、久保山さんの場合、100数十kmいたのに死の灰が降り、逃げられず、雪のように降った放射能を浴びて焼津に逃げたのです。

 死の灰を受けて、ビキニ環礁、島民を放させて、139名が帰島し、しかし健康不安があり、1998年にIAEAは、ビキニ環礁は15ミリシーベルト/年被曝で危険とした。福島は年間20ミリ/年を基準としており、しかしIAEAは15ミリでも危ないと言っており、この20ミリはもちろん論外。日本だと1ミリ/年以上は法律でだめ、被爆は1ミリでも危険はあるのに、日本だと1ミリは我慢しろという基準なのです。小出先生は、原子炉実験所で働き、なら年20ミリは我慢しろとなる(給料をもらっているから)。特殊な人間のみ20ミリはあきらめろとなり、「年間20ミリシーベルトを一般の人に押し付けるのは小出先生許せない」のです。

 石丸さん、北朝鮮を取材して、核関連施設で死人が出ている、先天性異常の子供がいるという情報を、不完全ながら聞いており、北朝鮮の汚染を懸念され、小出先生、北朝鮮(小出先生は朝鮮民主主義人民共和国と表現されました)について、「核兵器を持っているか疑っている」、核実験をしたというが、自分が強いという宣伝の可能性があり、核兵器のためにはプルトニウムがいる=再処理が要るのに、再処理工場は朝鮮民主主義人民共和国にない。核実験をしたら、不完全な再処理(膨大な危険を抱え、アメリカのハンフォードは物凄い汚染、ロシアのチェリャビンスクも汚染)であり、核実験=汚染であり、朝鮮民主主義人民共和国で再処理工場なしでプルトニウムを作ったら、物凄い汚染があるのです。そのため、被害が心配されるのです。

 今週の小出先生のお話でした。

 ニュースのたね、今日のゲストは西谷文和さん、中東、シリアを取材した結果が語られました。大阪から、世界が見えてくるがテーマであり、内戦激しいシリアのことを報告されます。アラブの春があり、これがシリアに及んだのが2011年3月、国連は7万人死んだと報告。西谷さん、シリアから帰ってきたところです。3月2日〜13日にシリアに行かれて、シリアにトルコ経由で入り、自由シリア軍、シリアの内戦をアサドと戦っているところで、エジプトのムバラク政権が倒れ、シリアの子供たちもこれをテレビで見て、子供たちがアサドよ、次はお前の番と書き、書いた中学生が捕まりリンチ殺人、その親が警察にデモ、それをアサド軍が弾圧したのです。アレッポ、200〜300万の美しい都市を西谷さん取材されました。アレッポの中心はお城、そこで銃撃があり、政府軍と自由シリア軍が戦闘しているのです。

 西谷さん、双方の銃撃戦を見て、怖いと言われて、音声も公開され、弾を入れ替えて撃つ、仕返しの砲弾も来る、若い兵士が闘っている(10代)のです。アレッポ、大きな町なのに、戦闘は城とアレッポ空港が政府側、他は自由シリア、アサドのやり方がひどく、アサド側→自由シリアに寝返り、自由シリアの方が兵士が多い。政府側はイランのロケット砲を撃っており、空中戦はアサド軍が支配。アレッポは激戦地、市内は瓦礫であり、市民は大半トルコに逃げて難民。戦闘員+逃げられない人+覚悟を決めた人(死と隣り合わせ)がいて、電気・ガスなし、夜は寒く、風邪を引いている子供が多い、夜は氷点下になるのです。

 自由シリアに西谷さん従軍されて、こちらも住民虐殺があり、統率状態、単に反アサドなのかは、2年で変わり、自由シリア軍はバラバラに活動していて、戦闘が長引き、統率が取れ、トランシーバーで連絡を取り統率がある。戦争で、互いが憎しみあっているのです。  宗教対立があり、自由シリア軍、宗教背景は、神は偉大と言って撃っており、ムスリム同胞軍がいる。少数派が軍にあり、宗教対立になっているのです。

 アラブの春カダフィさえ倒れ、シリアの内戦になっています。西谷さん、スカッドミサイルで150人死んだ場所を取材されて、ひどい。女性の衣服が千切れており、1週間前、スカッドミサイル(強力)がダマスカスから撃たれて、当たって、偶然が生死を分けたのです。アレッポは城と空港のみアサド側、アサドは空港を押さえられたらおしまいで、自由シリアにスカッドを撃つわけです。空港周辺の町をミサイルで攻撃しています。自由シリアの装備は、飛行機を打ち落とすスティンガーミサイル(赤外線追尾の肩掛け型)が欲しいと西谷さんにいい、空爆で死んでおり、戦車を撃つ機関銃も求め、政府軍が奪ったもの、カタール、UAEの支援(アメリカ、イギリスの武器商人がいる)。アサドの武器はロシア製であり、シリアは石油はなく、欧米諸国は介入せず、リビアと全く違うのです。欧米の支援はなく、亡命シリア人が援助しているのみです。

 スカッドミサイルは200kmの射程があり、アサドは化学兵器を使っているかについて、スカッドミサイルで攻撃するだけで犯罪なのに、化学兵器はある。髪が抜ける、皮膚がただれるなどして、しかし物証なし。ガスマスクを持っている人もいるのです。

 去年の9月と比べて、地上戦は銃弾に当たる確率は減り、空中戦は自由シリアは負けて、しかし日常的な戦争行為は自由シリアが勝っているのです。徐々に自由シリアの優勢、アレッポはいずれ落ちる。ヘリで空港から運び、面ではなく点になっているのです。

 シリア/トルコ国境の難民、100万人、国内で避難しているのは300万人(家を壊された)、トルコに抜けられないシリア川のバーバルハワードを西谷さん取材されました。狭い部屋にたくさん寝ており、トルコにも行けない。靴下もない。風呂に入れず、シャワーも1ヶ月に2度しか浴びられてないのです。6000〜7000人の難民キャンプ、オリーブ畑の豊かなところで、トルコはシリアをこれ以上受け入れられず、非難民は急増。避難民の衣食住の資金は亡命シリア人の団体、トルコ政府の人道支援で、しかし国連は人道支援なし。シリアでは国連なしなのです。求められているのは国際社会の無関心に対するもので、戦争状態を止めないと帰れない、アメリカは大統領選、ヨーロッパはEU破綻で支援できなかった。国際社会の無視で、アラブの春が続き、戦費も使い、国際社会は二の足を踏んでいます。劣悪な環境であり、直る子供が肺炎で死ぬ、医薬品もなく、忍耐も限界なのです。

 今後のシリア、アサドは毒ガス、スカッドミサイルもあり、民衆は支持せず、強力な武器をアサドは持っているものの、ここ数ヶ月でアレッポが落ちて、ダマスカスは年内〜来年早々に陥落する、カウントダウンは始まっているのです。以上、西谷さんのお話でした。

 今週の特集はもう一つ、在特会に代表される差別・憎悪扇動行動の報告で、ライターのリ・シネさんが東京の新大久保と、大阪の鶴橋で取材されたものが放送されました。公然と排外主義の行動をしているグループが、公然と韓国人は出て行け、中国人は出て行けというのです。ラジオフォーラムではいずれ本格的な特集を組みますが、今日はその予告編です。リ・シネさん、スタジオでお話です。

 2月9日の新大久保、14日の鶴橋の模様を取材されました。新大久保の録音…これ、昔のテレビ番組で、今は不適切な表現があるけどそれでも放送します…なんてものではなく、罵詈雑言などというものではなく、私も聞いて唖然としました。これは通常の放送では聞けません。これは、韓流撲滅などのデモで、日韓国交断絶(!)集会で、鶴橋大虐殺をするとか言うのです!虐殺せよ、殺せと言うのです!(演説していた女性は未成年(中学1年!、参加者の子供)で、番組ではそれに配慮して音声を変えています)。リ・シネさん、これは虐待と言われました。リ・シネさんも子供がいるのでつらいと言われました。それも、鶴橋での虐殺、韓国人を殺せと、新大久保、鶴橋と、日本を代表するコリアタウンのど真ん中でやっており、リ・シネさん、呆然、絶句、吐き気+怖い。韓国料理店のご主人も悔しい、怖いと言われて、鶴橋は寒く、心も凍りついたのです。

 在特会の行動は数年前からあり、京都の朝鮮学校に押しかけるが、殺すとか、死ねとか言っており、これに反対する国会議員もいて、この問題、ラジオフォーラムで取材して、特集します。石丸さん、この音声、恥ずべき音声はテレビ、ラジオではなかなか流せず、あえて流したと言われました。以上、リ・シネさんの報告でした。

 参加者の子供とは言え、中学生が韓国人を殺せと言うのを聞いて、私もこの在特会問題の深刻さを身にしみて感じました。

 ラジオフォーラムは今後、スタジオを出て、取材をする予定です。

 来週は湯浅誠さんの司会で、東京からの放送です。