昨晩のたね蒔きジャーナル 12/19

12/19(月)

 永岡です、毎日放送たね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの案内で放送されました。当然、今日は金正日の死去により予定変更で、大阪市立大の朴一(パク・イル)さんとアジアプレス・インターナショナルの石丸次郎さんのスタジオ出演で、今日は小出先生のお話はお休み、水口さんとの対談も延期です。


 韓国連合ニュース、今日午前に北朝鮮日本海で短距離ミサイルを発射したと伝えられ、朴さん、北朝鮮のミサイルはよくある、正日の死とは不明、金正日がコントロール力を失い、軍部の暴走もあり、考えないといけないとのことです。石丸さん、死去との関係は不明で、予定されていたものとのことでした。党、軍のトップが不在で、権力の空白なのです。


 最悪のシナリオは、石丸さん、予測不能な動きであり、核兵器を持ち、核物質がどこへ行くかです。朴さんは、北朝鮮崩壊で、簡単には崩壊せず、核兵器が数個あり、国への売買は監視できるが、テロ組織への裏のルートはチェックできず、テロリストが核、ミサイルを持つと大変なので、権力の移行期に武器の管理が大変なのです。


 また、朴さん、例の女性アナウンサー、50日不在ののちに出てきて、それで死んだのがもっと早いのかは不明とのことで、社会主義国ではすぐ発表はないのです。石丸さん、クーデター、暗殺はない、2008年に金正日氏倒れて激やせ、金正日時代は終わるとみんな思い、病死である、2日開いたのは正日氏が絶対の指導者で、どう葬儀するのか、準備のためと言うことで、大分前に亡くなり、伏せていることはあり得ないとのことです。また、土曜日はイ・ミョンバク氏が日本に来ており、正日氏の死が分かっていたらイ・ミョンバク氏は日本に来なかったのです。


 朴さん、イ・ミョンバク大統領と会い、北で何かがあると聞いていたのですが、正日氏の死までは分からなかったのです。日本は情報戦に遅れていたのです。


 後継者のこと、正恩氏、リスナーより、国家の分裂の可能性の質問があり、石丸さん、現体制の終わりの始まりで、北の体制は一人の指導者を絶対視するもので、正日氏、70〜80年代に20年かけて継承した(冷戦時代、ソ連、中国が応援していた)が、独裁体制を続けるのか、別になるかで、正恩氏をデビューさせ、独裁体制を続けることになり、しかしうまく行くか、時代が違い、大変であり、経済がボロボロ、国際孤立、正恩氏の能力も不明、国民の認知もなく、正日氏は息子のためにやることをせず死んだので、指導者にはすっとなれないのです。


 朴さんに、正恩氏にブレーンはいるかについて、1〜2年で固めないといけないのに、正恩氏に力がなく、トロイカ体制で乗り切ろうとして、正日氏を後ろ盾にしようとしたのに、軍部の信頼を得る前に正日氏が死に、軍部で正恩氏を支持するか不明なのです。儒教社会で三男に権力が行くのは、考えられないのです。外交で、北が核を持ち、中国の核の傘から出た、中国が北を警戒しており、北が中国の信頼を得られるかがポイントで、朝鮮労働党の独裁は続く、独立するほど、中国の後ろ盾を失うのです。


 リスナーより、鍵は中国との指摘があり、朴さん、正恩氏は経済で失敗しており、後継者になってからデノミをやって物価が100倍になり、スーパーインフレがあり、国民が大変で、ウォン→元への変化もあり、国民の不満は高く、田舎では正日氏を悼んでいるか不明とのこと。


石丸さん、北の内部の人、正日氏は国民に不人気(経済悪化)、金日成の死にはみんな泣いたものの、正日氏で坂をおちるように経済が悪くなり、印象が悪いのです。12時の報道、それの予告があり、しかし電気が来ておらず、みんな見られない(川が凍り水力発電所が止まる)、金日成氏の死と180度違い、自発的に花束を持っていく人が少ない、死を無視して商売する人も多く、国の指導者より、自分の稼ぎとのことなのです。数日内に雰囲気が変わり、葬儀に動員されるが、今日一日は北も平常である、食べるのにみんな大変なのです。


正恩氏も北で評判は良くなく、実績なし、28歳で腹が出ており、庶民のことを分かっていないと取られているのです。ビラ、落書き事件が続き、北の市民も変わっているのです。しかし、カメラを向けられたら、北の市民も泣かないといけない(後でどうなるか分からない)のです。


リスナーより、北の中で民主化をしたいとの勢力はないかについて、朴さん、それはある、しかし、その余裕がない、食料難300万人、貧困層が国民の7割で、その中で革命は出来ないのです。しかし、正恩氏が改革開放する気があるのか、2012年の強勢大国、どこが北を支援するのか、行くところまで行くと言うことです。軍部を説得する力は正恩氏にない模様です。


金総書記の妹の夫、この人のことは、ロイヤルファミリー支配を続けるが、いずれ行き詰る、金日成氏の死の94年、毛沢東の死と一緒で改革になると多くの人が期待したのに変わらなかった、庶民も、上層部も改革になりたいのです。


リスナーより、石丸さんの言う「終わり」については、ロイヤルファミリーの終わりで、金王朝の終わりであり、ロイヤルファミリー以外の指導者が出て新しい労働党の政権になる可能性があると言うことです。北朝鮮の国家の崩壊とは違うのです。システムの麻痺があるのです。


軍の不穏な動き、朴さん、ロイヤルファミリー打倒の動きはなかった(60年代以前はあり)、将校が動きを監視されており、軍の立ち上がるのは出来ないのです。軍部クーデターのない社会で、ロイヤルファミリー、軍部、党が三位一体で、しかしこれが正恩氏に継承されるのか、中国の人民解放軍のような形もあり、民主化運動は軍が潰すのです。


 最後に、平野さん、この話で、東欧の崩壊のようなことにはならないが、食料難による疲弊があり、脱北者も増えて、内部から北朝鮮が壊れるのが加速するかについて質問があり、石丸さん、経済が悪い、軍人も食べられない、死去によりいろいろ停滞し、庶民の暮らしが大変で、脱北者は激減、国境警備が厳しいからで、出たくても出られないのです。統制が緩むと脱北者は出るのです。朴さん、正日氏にカリスマ性があり、中国もお土産を持たせたが、正恩氏にはそれがあるのか、中国、アメリカとのやり取りで正恩氏がどう出るか、権力の空白があるということで、国民にダメージを与えず、権力にダメージを与えられるか、ということです。6者協議以外の窓口も必要とのことでした。


 石丸さん、今後の注意について、朝鮮中央以外のメディアに注目してほしい(泣いて悲しいではなく、国民が何を求めているか)と言うことでした。


 今日は、北朝鮮情勢について貴重なお話が聞けました、これを、お伝えいたしました。