昨晩のたね蒔きジャーナル 12/1

12/1(木)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日は千葉猛さんの司会、毎日新聞本社論説委員の藤田悟さんの案内で放送されました。


 原発関係のニュース、東電は1〜4号機の泥から19〜87万ベクレル/kgのセシウム137を検出です。浚渫して、船の出入りで拡散しないようにします。セシウム134はもっと多く、東電はシルトフェンスを設置し、その外からは最大6万ベクレルのセシウムであり、外では1/10、しかし外でも6万ベクレルです。


 給食のセシウム、40ベクレル/kg以下にするように国が通知しています。17都県のことで、年間1ミリシーベルトの被曝の達成のためです。40ベクレル以上の食品を除きます。


 そして、小出先生のお話、運転開始から36年の玄海1号機が定期検査で、圧力容器が脆くなり、温度変化に耐えられない可能性があり、どうやって原子炉を止めたらいいかについて、原子炉は鋼鉄で、伸び縮みはするが、応力がかかり、材料に悪影響になる、原子炉を止めるにはゆっくり止めないといけないのです。事故でいきなり止めるのは好ましくないのです。圧力が通常70気圧、温度270度を少しずつ下げるのです。


 定期検査は、山ほどの検査内容があり、原発はたくさんの部品からなり、ポンプは重要、分解して点検することもある、流量を調べる、計測器のチェック、制御棒が動くか、たくさんの検査があり、検査をするのは経産省の認可のものでやります。ストレステストのようにコンピューターでやるのではないのです。


 定期検査が長引くことはあるのですが(柏崎は地震でやられて再開に時間がかかった)、玄海も脆性遷移温度が高くなり、気になるのです。検査項目をきっちりやるのです。


 脆性遷移温度、通常の温度では金属は伸びるが、ガラスは割れる、ガラスを脆性と言い、金属は延性と言い、金属が中性子を浴びて脆性に変わる。玄海は98℃以上で延性、それ以下で脆性で、冷やしたら壊れやすくなる、厚さ20cmの鋼鉄ですが、危ないのに変わりはない、低温で置く、圧力をかけるのは避けないといけないのです。なぜこうなったか調べないといけないのです。


 藤田さん、検査中は低温になり、その時に地震が起きたらと聞くと、圧力容器が割れる可能性がある、しかし検査中は燃料はなく、燃料溶融にはならないのです。


 文科省、給食の目安に40ベクレル/kgの通達を出して、今まで飲料水と乳製品で200ベクレルで、内部被曝を5→1ミリシーベルトにするためのことで、これは子供用にこの値ではなく、単に1/5にしただけではないかと千葉さんは聞くと、米は500ベクレル/kg、その1/12、仮定に過程を積み重ねて引き出したが、子供はもっと守らないといけない、事故前は米は0.1ベクレル/kgであり、40とは400倍を許すことで、子供はもっと低くしてほしいのです。


 リスナーより、アメリカの大学院で核融合を研究している人で、自分の研究テーマである核融合も同じ、研究を続けることに疑問があり、小出先生の見解を、というメールで、小出先生、言いにくいが、「核融合に将来はない」、とても難しい、可能性があるのはDT核融合重水素三重水素核融合で、核融合では核分裂廃棄物は生まないものの、三重水素はそれ自体放射能で危険、DT核融合中性子が出て、核融合炉が膨大な放射能の塊になる、並大抵な技術ではなく、実現しない、放射能汚染になるのです。


 今日も、小出先生の貴重なお話を聞けました。


続いて、ミャンマー民主化について、フォトジャーナリスト、宇田有三さんのお話がありました。ビルマミャンマー民主化は本当か、スーチーさんの政党が合法政党になり、ASEAN議長国なり、クリントン長官が55年ぶりに訪問、これについてのお話です。宇田さん、スタジオでのお話です。


 アメリカのクリントン長官の訪問の意味、宇田さん、ビルマを20年近く取材し、急激な変化に驚いている、なぜクリントン氏が入ったか、スーチーさんが成熟し、クリントン氏を自分の支えにするのです。1988〜90年の選挙でスーチーさんの政党が大勝利なのに、ビルマの一般の人はこの結果を放っておいて、またやるのは理解できない、しかし、スーチーさんがアメリカのバックアップを持つとなると、スーチーさんが軍と対応できると言うことなのです。軍もスーチーさんに譲歩、政治犯の釈放、メディアにスーチーさんの写真が行き渡る、それでスーチーさんの譲歩は、新政権の選挙に参加してくれと言うことなのです。


 最初に、国が大きく変わり、市民の生活は、首都ヤンゴンと最大都市のネピドーで生活は変わっていないが、地方は変わっていて、前の独裁者が地方にはいる、外国から見たら変わった点と、変わっていない点があるのです。この20年で、変わらなかったものがこの数カ月で変わっている、後戻りできない、軍事政権の締め付けが緩んでいる、それがどこまで行くかは不明ですが、変化の後戻りはできない、デモもOK、しかし、即変わるかは不明です。


 そもそも、ミャンマーは何故民主化に動いたか、中国の影響が大きくなり、軍の中で貧富の差が出て、国際社会に生き残れない、いろいろな要因です。中国のこと、ミャンマー人は中国を好きではないが、中国がミャンマーを後押しして、しかしミャンマーは中国一辺倒で行きたくないと藤田さん言われました。中国語のテレビが1チャンネルであったのが、今は4つすべて映る、ヤンゴンの空港で、出国で、このラインで待てと言う表示が、ビルマは英語、ビルマ語、中国語が入り、中国の人が利権を求めてビルマに入っているのです。中国との関係はすぐには切れないが、スーチーさんは中国との利権を切ろうとしている、軍事政権はスーチーさんの姿勢を見ているのです。


 ミャンマーの問題、リスナーより、スーチーさんは日本や欧米で言われるほどミャンマーで尊敬されていないと聞いているが、とのことに、宇田さん、ビルマ全土を歩き、最北〜最南端、スーチーさんの支持は7〜8割あり、スーチーさん、15年間自宅軟禁、この理由は政府は、人気、実力、支持を恐れているのです。スーチーさんに反対する市民もいるが、支持されているのです。


 スーチーさん国会の補欠選挙に出られて、新政権、2015年の選挙で、それでどれくらいの支持が得られるか、新政権も軍人であり、国民のために何が出来るのか、半年前まで独裁者が支配しており、大きな変化は、国のためにこうするということをビルマで今までなかったのが出てきたのです。国際常識が出たのです。藤田さん、軍事政権vs民主化勢力の構図が20年続き、8月以降改革で、これが変わっている、北朝鮮金正日がなにをするか分からない、ビルマは、その状態から変わっているのです。


 一般の庶民の生活、首都、最大都市は経済的に潤っているが、地方では前の独裁者の写真が飾られ、軍の力の強い地方は変わっていない、もう半年、1年の変化を見ないといけないのです。町は明るくなり、民主化のシンボル、スーチーさんの写真、カレンダーが行き渡り、意見表明も出来るようになった為です。


 宇田さんは、民主化は本物かは分からないが、変化はしているのです。


 リスナーより、日本とミャンマーの関係、日本は役に立つかは、難しい、軍事政権は日本軍が作ったもので、日本軍のパターンを持ち込み、憲兵隊と言うものがビルマにあるのです。日本の海軍行進曲を使っており、日本の昔を残している、そこで、スーチーさん、ビルマに関わるなら、建設的関与、軍ではなく民主化勢力に関わってほしいと言うのです。


 明日12月2日にトークセッション、関学の上ヶ原キャンパスで午後3時より宇田さんのトークがあります。ここで詳細を聞けるのです。申し込み不要、無料です。


 また、宇田さん来られる模様です。これを、お伝えいたしました。