昨晩のたね蒔きジャーナル 11/26

八戸の朝は晴れです。昨夜は洞爺湖町から来た恵波さんと飲み過ぎたけれど、だいじょうぶ。ちゃんと起きました。以下、いつものように永岡さんの文字起こしです。(三上)

11/25(金)

 永岡です、毎日放送ラジオの「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。今日は小出先生のお話はお休みで、薬害イレッサの原告の声が報じられました。近藤さんはいつもの水曜日、市長選特集のため出ておられず、今週は今日が初めてです。で、ラジオを聞いていると、水野さんと近藤さんの言い争い?のタネ(中年女性と、顔が大きいというのが問題(笑))はこれです(今日付け)。

http://mainichi.jp/select/opinion/kondo/


 原発のニュース、大波市の米で1270ベクレル/kgのセシウムが検出されました。別の農家で630ベクレル出て、検査をしたら、基準値を超えた米を隔離し、他の農家も検査します。


 阿武隈川から海に流れるセシウムが、524億ベクレルになった(東電の意図的に流した量の倍)、もっと高いところもあり、セシウム文科省は追跡します。


 ホットスポット伊達市南相馬市を特定避難緩衝地点、7〜9月の測定で放射線量が増加したためで、野田総理は住民が相当期間帰れず、土地の買い上げも検討しているということです(これらのことは来週小出先生に聞く予定です)。


 そして、水野晶子のどないなっとるねん、にて、イレッサ訴訟原告代表の近澤昭雄さんのお話で、水野さん、薬の副作用、薬害で国、製薬会社の責任を認めさせてきたもので、患者の死は副作用なのか、因果関係が問われて、最近の裁判、国、製薬会社の責任を認めようという方向であったのに、イレッサの東京高裁、逆の流れの判決でびっくりされました。原告に立証責任があるものの、原告は素人で、困難なのです。


近澤さん、2月にたね蒔きジャーナルに出られて、大阪地裁、製薬会社の責任が認められた時だった(国の責任は認められない)、3月に東京地裁で国、製薬会社の責任を認める判決も出たのです。その時、近澤さん、6年半裁判を闘い、安堵できると思ったのです。娘さんを31歳で亡くされた近澤さん、肺がんにイレッサをすぐに使い、49錠飲んで副作用で2週間後に亡くなられたのです。ところが、11月15日、東京高裁は逆の流れで国、製薬会社の責任なしであり、この裁判は異常と感じられ、控訴審の1回目は、裁判長、新しい証拠はいらないと言い、一審で出尽くしている、裁判所がどう判断するかとだけで、審理は2回で結審し、考えられない、弁護団も異常と言われました。近藤さん、こういう裁判官もいると言われて、近澤さん、一審で認めた製薬会社の責任を認めると楽観していたのに、認められずなのです。


一つは、副作用の因果関係で、イレッサの副作用で死んだと言えない例があると裁判所が言って、副作用で亡くなったという疑惑では認めない、疑わしいのは罰せずであり、しかし、これは疑わしいものはそれに乗った判決を出すべきなのです。これからも、薬害をなくすことにならないのです。


 近藤さん、損害賠償法で、因果関係にこだわる人が裁判官で、近澤さん、運が悪かったでは済まないのです。娘さんの墓前に報告できない、横にすらなれずに亡くなられたのです。これで、もう横になっていいと報告したかったのに、完全敗訴なのです。


 亡くなった人の思いを誰が受け止めるのか、薬害に裁判所がどういう審理を出来るのか、それを信じる方向であったのに、薬害、副作用被害が覆される恐れもあるのです。


 娘さんに、主治医は親切であったものの、イレッサの副作用は説明なく、ビタミン剤のような感じであったのです。医師も、副作用のことは知らなかった、ごめんと言っており、国、製薬会社から出ないと分からないのに、死に至る副作用のことは書いていなかったのです。中ほどに小さく書いてあるだけです(死に至るとは書いていない)。重篤な副作用について、トップに持ってくるべきと裁判で言ったのに、認められなかったのです。抗がん剤は専門の先生が処方するから、熟読して患者に説明するものだという判決なのです。この問題では、第4版で初めて専門医の処方がいると書かれたのに、国、製薬会社の責任は認められなかったのです。副作用で122人亡くなられ、1〜2版で亡くなっているのです。それでも、国、製薬会社の責任は問えない、先生は説明しているはずで、患者の自己責任だと、医師に責任転嫁しているのです。


 近澤さん、最高裁に上告され、まだ闘います。


 私も行政訴訟でたくさん負けましたが、こういうひどい裁判官もいました。近澤さんに本当に共感しました。これを、お知らせいたしました。