中国報告と昨晩のたね蒔きジャーナル 10/14

昨日、浙江省杭州に入りました。上海から例の高速鉄道に乗ったけど、上海の駅は巨大でした。ホテルでネットは出来るけど、さすがは中国、FacebookTwitterなどSNSにはアクセスできないようになっているので、つぶやけません。
携帯もなぜかこのホテル、圏外です。
言葉がまるで通じないので、無口になってます。韓国から晋州での顔見知りが二人来たので孤独感はないけど、ハングルも話せないしw。
どうも東大名誉教授の田仲先生は欠席のようです。
中国というと、お酒を飲まされるというイメージが強かったけれど、夕食はジュースのみw。韓国みたいにホテルや近所にコンビニもないから、休肝日となってしまった。紹興酒の本場なのに…。
ホテルの裏に「青山超市」という古びた店があるから、今日、時間があったら覗いてみようと思います。
学術検討会は今日が出番なので、通訳さんが付いてくれるけど、明日はどうなるのかしら。

以下が昨晩のたね蒔きジャーナル金曜版の永岡さんによる要約です(三上)

10/14(金)

永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会と、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。今日は小出先生のお話はなしで、東京電力に32年勤務して、退職した拉致被害者家族会の蓮池透さんのお話がありました。


 蓮池さん、この番組に電話出演はあったものの、スタジオ出演は初めてとのことです。拉致問題に関わられていました。


 そして、文科省放射線に学ぶ副読本を作り、過去のものは原発津波が来ても大丈夫と言うものであり、今回の事故については前書きに触れたのみで、本文にはないのです。30年ぶりに中学校に放射線の項目が入るのです。


前のものは「わくわく原子力ランド」であり、小学生用のもの、正確な情報のもとに行動せよと言いつつ、文科省はSPEEDIを出していないのです。何が正確か、先生か親が教えないといけないのです。また、九電、北電のやらせ、近藤さん、独占企業のどうしようもない体質との指摘がありました。


 そして、蓮池さんのお話、元東電社員として、福島事故を考える、蓮池さんの本で、原発は自滅すると書かれて、蓮池さん、柏崎・刈羽原発の3km圏内にいました。東電より説明がなく、両親が蓮池さんに聞いてくるのです。ごめんなさいと頑張りますとしか東電は言わないと言うのです。心配している人は多いのです。


 リスナーより、蓮池さん、原発を安全と思っていたかについて、トラブルはあると思っていたが、今回のような事故は考えていなかった言うことなのです。最初に赴任したのが福島第1であり、新人は高い線量のところに、肝試しみたいに連れて行かれたのです。ばかばかしいことなのです。


 保守・管理をしており、被曝した線量は100ミリシーベルトであり、大変な量で、影響の出る恐れの境界値なのです。日常の仕事でもこれだけ被曝(5年半の赴任のうち3年で被曝している)するのです。そういうリスクを背負い、東電の社員と言う意識より、当時は原発は最先端技術であり、プライドで、パイオニアとして原発を背負っている気持ちであったのです。


 リスナーより、原発が安全と、電力会社が国から言わされていたのかについて、これはアメリカの、原子力の平和利用にあり、日本は被爆国で、原子力に気を付けないといけない、平和利用=安全でないといけない、平和利用と安全はパッケージで付いてきたのです。


福島第1の1号機、GE社から買ったもので、作ってもらった、ターンキー契約(作ったからキーを渡すから後よろしく)で、安全も一緒と思っていたのです。蓮池さん32年原子力をやって、日本の技術者が安全を積み上げたのではない、アメリカから安全もついてきたと言うのです。日本の技術者が培った安全ではないのです。


 これ(安全神話)に、異議を挟む人は、雇わないので、いないのです。本丸から反対運動をしている人は入れない、優等生の集まりで、平均的なまじめな人の集まりで、世の中からずれているのです。やらせもどこもやっているので、東電も、関電もやっている、競争相手がいない、自分たちのやることがスタンダードであり、やっていることが間違っていると思わないのです。


電気は黙っていても売れるから、スタンダードが後から付いてくるのです。埋没して働いている人には、社会常識から外れていると言う感覚が麻痺しているのです。東電社員の意識は、今相当危機的であり、福利厚生施設が廃止、給料も下がる、罵声を浴びせられるものの、その表情を東電は外に出さないのです。人間味が感じられないのです。まじめな人が多すぎて、蓮池さん異端児であり、正確なこと(東電の記者会見は社会との接点、言質を取られない能面でやっている)を出さない、人間味のある人がいるのに、出てこないのです。


 中学生のリスナーより、蓮池さんが仕事の最中に津波が来たらどうかについて、無防備になる、10mの津波など、無想定、何も考えていないのです。津波が来たらと言う人は、出来て発電している、1,2号機は減価償却も終わり使うほど儲かる、会社として、改良を躊躇する(金と時間がかかる、保安院より安全のお墨付きをもらっており、防波堤を増やすと言ったら、今まで危なかったのかと言われる、旧通産省の面子丸つぶれになる)のです。


 東電に32年いて、悲哀があるのです。


 リスナーより、現場作業員のことをどう思うかについて、下請け、孫請けについて、どんどん下請けが増えると、末端の人まで東電が管理できない、東芝、日立に工事を発注するが、そこの責任で再発注され、作業員名簿はあるものの、東電として、どんな作業でどんな被曝かはわからないのです。正規社員との待遇の格差はあるのです。


 研究者として、立ち行かないと思い、核燃料サイクル(廃棄物)の仕事をして、核のゴミ、放射能をどう捨てるのか、場所が決まらない、原発は事故前ですら受け入れるところはなかなかない、手を挙げたところは町長がリコールされる、核のゴミを捨てる場所が本当にあるのかと、見通しは暗いと思ったのです。東電にいた時は話せない、このままだと自滅する、その実態を電力会社、国も受け止めて、トイレのないマンション、下流から詰まって、原子炉に燃料を入れられなくなると言われました。


 これで時間です。蓮池さんのお話、貴重でした、これを、お伝えいたしました。