@ソウル

11時に9月の伝統演戯祝祭のスタッフが迎えに来て、国立博物館へ。ここが会場になるので見ておいてほしいというわけである。
ホールのステージも使うし屋外も使うということだ。
この博物館、立派な建物はいかにもだが、公園的なスペースも広くてそこに古い民家みたいなのを作ってその前でもやりたいとか、いろいろフレキシブルに使えるところがいい。

昼は人気のメウンタンの店へ。行列が出来ていたが予約をしていたらしく、すんなりと入店。タラが一匹、二つ切りになって入っている。赤くて辛いメウンタンと、白くて辛くない「なんとかタン」の二つを三人の女性と食す。

ちなみに前日もこのスタッフと飛び込みでキムチチゲの店に入った。
お昼ちょっと前で客は少なかったが、すべてのテーブルすべてのコンロに火が入り、キムチチゲがすでにグツグツ煮られてお客の入ってくるのを待っているという光景にビックリ。「煮すぎ」という感覚はないらしい。
たしかに昼になったら満席になった。

そしてソウル駅近くのロッテマートで落としてもらい、買い物をしてから宿に戻って一休み。
集合は4時。
4時入りしたら、昨日の出来が良くて安心したせいか「リハはやりません。早く来てもらってごめんなさい」とのこと。

細野さんが行きたいという三清洞へみんなで行って観光&コーヒー。
行きはタクシーだったが、帰りは徒歩。
「うん、よく歩いた」と細野さん。健康的である。

そして二日目の公演も無事に終了。みんな達成感を感じていた様子である。

韓国各地から集まってくれた四人の親友たちが二人の友達を連れて6人で来てくれた。94年からのつき合いで、当時は「自然学校」というネットワークで「自然農」と「自然医学」そして「芸能」を共に学ぼうというグループのメンバーで、こちらは気功を「気の文化」として捉え、シャーマニズムやネイティブカルチャーなどから自然医学を学ぼうというグループとして出会った。

それが15年経って、金梅子さんの公演で再会出来たのはまことに感慨深い。
彼らも今はそれぞれの道を歩んでいて、久しぶりに集合したらしく「おかげで今夜はみんなとゆっくり話せる」と言ってくれた。

彼らも一緒に打ち上げ会場のサムギョプサルの店へ行って、最後の宴。猿田彦大神フォーラムのメンバーも何人か日本から見に来てくれて、サルタヒコの打ち上げの様相も呈している。

そしたらなんと、毎年晋州で会っている釜山のチェ・ヒーワン先生まで登場。本当にうれしくて飛びついてしまった。韓国式の酒の飲み方を教えてくれた大好きな先生で、とても可愛がってくれているのだが、この人、韓国の伝統芸能、仮面劇界ではたいへんなカリスマで、若い人なんかは直立不動になってしまうような人。でも雰囲気は柔らかく、知らない人が見たらただの酔ってるおじさんなのがかっこいい。

金梅子さんとは同士であり、親友で、この二人がいなかったら韓国で仮面劇や伝統芸能が今日のような復興はなかったと言える功労者なのだ。かつて民主化デモに太鼓を導入して二つの運動をリンクさせたのがこの人だ、と、金梅子さんが言っていた。メジャさんも嬉しそうだった。
もちろん、僕の友人たちも知らないはずはなく、僕が先生に可愛がられているのを知り喜んでくれた。

今回、マネージャーも兼ねていたので酒は控えるつもりだったが、いろいろなものが合体した混沌とした宴になり、嬉しくておかげでかなり飲んでしまった。そしてホテルに着いてからも通訳のクムシルさんのダンナが「もうちょっと飲みたい」と言ったので嵯峨くんと、近くのファミマの前であこがれの「コンビニ飲み」をした。
韓国ではコンビニの前に椅子とパラソルテーブルがあって、みなそこでよく飲んでいる。酒やつまみをコンビニで買って、即飲み始めるのだ。この時もカップ麺作ったりして。
一度やってみたかったので、面白かった。

そして翌日、飲み疲れて日本に帰ったのでありました。

マネージャー、コーディネーター、プレイヤーということでプレッシャーもあったし、気も使ったし、スケジュール的にも大変で疲れたけれど、結果大成功でそれ以上の悦びがあったし、得るものも大きく、シアワセな日々でありました。

写真はのちほどアップしますね。