霜月祭り

上村保存会の役員会でポーランド公演の打ち合わせをしに遠山へ行った。

雨の中、近道になるはずのところを走っていたのだが、初めての道だったので途中で選択を間違ったらしく、何度も国道に出てしまった。ざぶとん亭さんの車を借りて走っていたのだが、ちょうどセットされていたCDは円生の落語で、長くて変な話しばかり。そのせいで迷ったのかも。
でもそれも想定済みだったので5時過ぎに遠山に到着。まずは下栗の民宿へ。下栗は急な斜面にへばりつくようにある集落で「日本のチロル」とか呼ばれていて、最大38度の急斜面で畑を作っている。道もつづれおりで車がすれ違うのがたいへんである。上村の中心部から距離は7キロないが20分くらいかかる。一気に登るので民宿のある場所の標高も1000mだ。

食事を取ってからまた20分かけて下に降り、自治振興センターへ。ここで7時から上町、程野、中郷、下栗の各地区の代表が集まる会議があり、そこでポーランド公演の検討をしようということなのだ。

実はこの二日前にロンドンのポール・フィッシャーからメールがあり、不景気でスポンサーがなかなか集まらず資金的に厳しいので、ウクライナのフェスにも出てくれないだろうか。そうすれば二ヶ所の予算を合わせられるから、という状況になっていて、どのような展開になるのか心配だったのだが、「行きましょう」ということになり、ホッとした。

集まったメンバーは10人弱だったが、慎重な人、楽観的な人、ノリのいい人、冷静な人、いろいろなキャラの人がいたので、「これは大丈夫だ」と思った。実際に行くのは若手の人たちのようだが、きっといいパフォーマンスをしてくれるだろう。

9時過ぎにまた真っ暗で狭い坂道を上って宿に帰り、ワンカップ一杯の祝い酒を飲んで寝た。