石狩の厚田に行く

micabox2006-09-25

札幌の隣、石狩市の厚田へ。新しくできた天円地方館に田中泯さんの踊りを見に行った。石狩湾を望む小さな港のそばの断崖の上に立つ天円地方館は、現代美術家の藤原瞬さんを中心にアーティストの活動の場として作られたもので、これからギャラリー、アトリエ、スタジオ、図書館、農園、そば店などとして運営されていくという。その築館記念のイベントとして泯さんの独舞「場踊り」 - 雲を見つけた - が建物の外で行われた。

今年5月、泯さんが甲府でプロデュースしているスペース「桜座」でエンケンライブがあり、その前座でMICABOXライブをして、翌日は僕の神楽ビデオジョッキーもしたりして、甲府では何回か会っているが踊りを見るのは久しぶりである。しかも野外は初めて。
後ろは海。断崖に群れ生えるススキをバックに踊ったが、農地になる予定のその場所の土が軟らかくて、歩きにくいところでの踊りは興味深いものがあり、穴を使った演出は死と再生を暗示しているように見えた。赤いタンクトップをめくり頭を覆って穴から出てきた時は、タンクトップが胎盤にも見えたし。また途中、カラスとの共演もあったりして面白かったが、泯さん曰く「自然の動物が反応することはよくありますよ」ということだった。そして「今日の踊りに特にストーリーはないです」とも。

その後のパーティーは旧交を温めたり、新たな出会いがあったりと楽しいひととき。
泯さんは今日もどこかで踊り、このあと27日、28日は花巻市の土沢で踊るそうだ。

バスの関係で現地に早く着いたので断崖の下の海岸に降り、石笛になる石をいくつか見つけた。ここ厚田の海岸は石笛になる石がけっこう拾えるところなのである。