昨晩ののたね蒔きジャーナル 金曜版

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。近藤さん、大飯は日本の将来を決める(すごいことを決める)と言われました。

 原発のニュース、関電のグループ決算が過去最大の赤字+大株主の大阪・京都・神戸市が原発NO(大阪と京都、神戸でやや態度が異なる)です。大阪と京都は発送電分離を求めており、3つの市で株は12%、他にどこまで賛同を増やせるか(株の2/3まで)、です。

 また、近藤さん、小沢氏の無罪判決で、ルール・オブ・ロー(法治国家)に抵触する(検察、メディアも含めて)と言われました。

 プレイバック川柳、近藤さんの選んだのは「尖閣の前に汚染地 国は買え」を選びました。近藤さん、橋下氏の思想性が分からない、電力が足りないなら再稼働ということにコメントされました。

 特集「水野晶子のどないなっとるねん」で、大飯原発再稼働、おおい町での昨夜の住民説明会、上田崇順(たかゆき)アナウンサーが取材し、報告しました。上田さん、行ってみないとわからないと言うことです。

 高速のインターチェンジを降りたら、大きな公共施設、レストラン、ホテル、原子力PR施設があり、8849人の総人口の町に大きなハコモノがあり、電源三法によるものです。

 説明会はプレイパークおおい、立派な運動公園で、ナイター設備のある野球場、ホール、テニス場、図書館があり、駐車場も500台止められるのです。

 説明会はおおい町民のみ、事前の申し込みが必要で、700人以上申し込みで500人以上来て、よそから反対が来たら困る、厳戒態勢で、この運動公園、24日から立ち入り禁止で、23日からバリケードが設置され、上田さんも取材の車で行くと警官に止められ、入るのに10分、取材章発行に10分(警備に何と2600万円かかった!)、体育館に入るのに空港並みのボディチェックがあり、全部出してかごに入れないと入れないのです。取材陣も、住民もそうなのです。町民に自家用車の乗り入れは禁止、バスで乗り入れであったのです。反原発の人も20〜30人は、総合運動公園の入り口からは体育館まで声は届かないのです。

 説明会はケーブルテレビで町に放映、時岡町長、副大臣が来て、住民より質問より要望があったのです。

 リスナーより、住民の反対は、安全がしっかりしたら再稼働と言うのが半数と上田さんの反応です。

 住民は、再稼働に協力したい、大飯再稼働なくして日本の再生なし、国も船で避難できる、核シェルターを作るなら再稼働賛成と言うのです。大飯原発は半島のトップにあり、避難に道がなく(避難道路なし)、万一の時に何かしてほしいと言うのに、国は具体的に対応しないのです。

原発の安全は国が説明するものの、何かあったらみなさんどうしたら、と言うのは国からなかったのです。国には、万一とは言えない模様であり、原発交付金で首根っこを押さえられたら、原発抜きに明日はなく、しかし、福島を見たら原発に安全なしで、個人、利害関係での答ではなく、日本に、地球に、共同体にどうなのかと、おおいの人が求められていると、近藤さん言われて、それでおおいの人が原発ノーとなったら大変な大きなことと言われ、しかし日本人はそういう答えの出し方をトレーニングしていないと言われました。

 上田さん、さらに報告され、現場なしでの失業対策もしてほしいと地元の声があり、国は、雇用対策をすると言うものの、経産省保安院で、労働に関するところは来ていないのです。経産省、新しいエネルギーの基地におおい町をと言ってもいいのに、原発再稼働のための説明会で、選択肢はないと言われました。

 上田さん、釣り船と民宿を営む人の声を紹介し、原発が動くと1年中作業員が来ると言う人、動かないと売り上げが原発の宿泊の人であり、1000万円がゼロになるのは困る、明日給与がゼロになったらどうするかと言われました。

 一方で、住民の意識も変わり、説明会で女性の声、消費地と立地の温度差で、立地しているところが悪い、反対と言わないといけないという空気があり、国は責任を持ち、しっかり説明して納得してもらえるようにしてほしいと言い、水野さん、胸に突き刺さる、上田さんも凍りつくと言われて、原発反対と言う人が、都会の人が言うことに違和感があり、しかしおおい町が決めないといけない。立地は再稼働と言うと悪者にされると言い、説明会後、冷静な人は、地元だけでなく、範囲を広げて、国は関西も含めて説明してほしいと言うことでした。

 地元を広げるとは、滋賀、京都も賛成してほしいのかについて、意見はいろいろあり、リスナーより、本音でおおい町、どうなのか、仕事や経済のために事故のリスクは受けるのか、原発は怖いが恩恵があり反対と言えないのかと質問があり、上田さんは本音は後者(本音は怖いから反対)と判断し、説明会に男性が多く、取材して拒否が多く、若い人にマイクを向けても答えてくれないのです。

 住民の声を聞けているか、沖縄の基地も経済の恩恵を受けつつ反対になった、おおいもこれからそうであると、近藤さん言われました。地元の声は無視できない。しかし、説明会はこれで終わりで、時岡町長はこれを集約せずにやると言うことです。

 無記名でアンケートをしたらと水野さん言われて、近藤さんも賛成で、しがらみなしでやるべき。リスナーより、「理解得たおおいマジかよ 一回きり」と詠み、経産省は理解を得たと言ってお
り、しかし現地では声なき声でみんな悩んでいると近藤さん言われました。

 おおい町説明会の報告、テレビでもいくつか見ましたが、たね蒔きジャーナルの報告が圧倒的に強烈でした。

 最後に、近藤さんの、幸せの雑学、世の中から情感が失われていると言われて、そんな女性今いるのかと言うことで、電車の中でも男性の視線はそうではない。情感、デジタル社会が大きく、ワンフレーズで、カメラ女子、弁当男子、何の情感もなく、俳句でも成り立たない句がある(携帯で分かる)、叙情性、詩的なものがなくなり、その土地が持っている情感、東京湾岸が開発され、どんな情感が生まれるのか、日本の広がり方を感じると言うことです。

情感と言うと切り捨てたらと水野さん指摘され、男女の関係も飽きられていく、情感を感じる中に、ハニカミも生命力も、一緒に支えあうものもあり、水野さんの東北レポート、事柄を包み込む情感を報告するのが良くて、それらを喋るから伝わる。それ抜きなら伝わらないと、そうなんだよなぁと言うのが弱くなると、日本が殺伐とした世の中になると近藤さん締めくくられました。感情の幅が狭くなる、言葉を包む情感があるからだと言うことです。

 たね蒔きジャーナルはGWもあるらしいので、お送りいたします。


関西テレビのニュースアンカーで、大飯原発の再稼働問題、昨夜の説明会の模様が報じられました。
 おおい町は8800人の町で、原発が出来るまでは農業、漁業で栄えた町でしたが、原発が出来て30年以上、交付金は384億円にも上り、おおい町原発はなくてはならないものです。
 昨夜の説明会には、550人が出ました(が、昨日見た読売テレビのニュースだと、713人出たと言うことでした)。
 地元で、建設業を営む人は、原発がないと仕事にならず、45名いる従業員の雇用も保てない、仕事の半分が原発で、去年の地震原発が事故を起こし、脱原発に向かうとは夢にも思わなかったと言うことです。
 が、農業を営む人は、もし事故が起これば住めなくなると、不安を顕にしました。
 そして、説明会は1時間40分行われ、おおい町では、再稼働を望む声が多かったものの、安全への不安もありました。また、原発がないと仕事がないと言いたかったのに言えなかったと言う人もいました。
 おおい町の時岡町長は、これ以上説明会を開くことはないと言っていました。

 これを見て、金曜日のコメンテイターで政治評論家の森田実さん、この前、原発30km圏内に入られたそうです。マスコミでここに入ったのはこのアンカーの山本浩之さんだけと言うことで、森田さん、原発30km圏内に人はいないが、福島の人の悲鳴が聞こえた、故郷を奪われた人々の悲鳴を聞いた。そして、福井の原発再稼働も、福井の人は福島の悲惨な状態を観るべきであり、政府の人間もこの30km圏内の悲劇を見ていない、野田政権は無責任だという指摘がありました。
 この大飯の問題、関西テレビが良くやってくれており、これをお知らせいたしました。


今日はNHK大阪でも、大飯原発再稼働の番組がありました。
 大飯原発の住民説明会が行われ、概ねの住民は再稼働賛成なのですが、その中で異を唱えた人がいました。この方は元原発作業員で、今は原発で働く人の旅館を経営しています。今は、原発が止まっており、客はゼロ、しかし、安全と経済性は引き換えられないと、この方は言われ、こういうことは過去、大飯町でなかったと言うことです。
 説明会は9時まで行われ、住民には安全は説明されていません。防潮堤、免震棟は3年後になるのに、それで安全と柳沢副大臣が言っても誰も納得しません。
 これについて、スタジオで大阪大学の平川さんが答えられ、こういう大勢のいるところでは、原発反対と言いにくい、もっと小規模で、プライバシーの守られるところで行政が住民の声を聞くべきと言われました。
 そして、被害地元として、滋賀、京都があり、両者が国に7項目の提言をしています。滋賀県高島市の方は、不安を覚え、しかし国が福井のように説明に来ないことに疑問を持っています。
 京都、滋賀に牧野副大臣が来て説明し、本人は納得してもらえたと言うものの、嘉田知事、山田知事は納得していません。
 また、おおい町でも、地元は福井・おおい町だけで再稼働を決めていいと言う人は22%しかなく、平川さん、万一事故のあった時には、自分たちの責任になり、また自分たちは京都、大阪の電気を作るためにリスクを背負っているとの意図があるとの説明がありました。