昨晩のたね蒔きジャーナル 5/25

今日から月末まで韓国・晋州仮面劇フェスティバルへ行くので、ネット事情によっては明日からの永岡さんの報告のコピペが出来ないかもしれません。(三上)

今日も永岡さんがまとめてくださいました。

5/25(水)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会と、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの解説で放送されました。お知らせいたします。


 原発のニュース、原因について、津波で電源がなくなったとされたこと、3号機は地震で配管が壊れていたと東電が認めました(建屋内、津波の影響なし)。耐震指針の想定を超える揺れで壊れたなら、他の原発の設計にも関わります。

 1,2号機、汚染水の漏れ出し、傷は7〜10cmの穴なのです。地震から18時間後に直径3cm、50時間後に5cmの穴になっています。原子炉の温度上昇で、機密性を保てなくなった模様です。

 汚染水、移送先が満杯で、3,2号機からの移送を止めます。浄化して冷却させるものの、完成するのは来月、トレンチで水が地上まで51cmまでたまり、汚染水の処理、綱渡りなのです。早くから予想されていたのに、です。

 東電は、集中廃棄物処理施設の、合計14000トン移送と言っていたのを、さらに500トン移送できると言っています。が、全体で10万トンです…

 IAEAが日本を訪れ、調査を行っています。放射線量モニタリングなど、幅広い質問があり、27日に福島第1へ行きます。


 小出裕章先生のお話、国会で発言されて、収束への水棺は無理であり、循環型外付けと言っておられたのですが、事態が悪化したら難しくなると言われて、なら、どうしたらいいかについて、今起きている事故は燃料が全て融けてしまい(本当かどうか不明、炉心に水がなければ融ける)、圧力容器の穴からウランも抜ける、ウランは2800℃で融ける、格納容器は鉄製であり、1400〜1500℃で融けてしまう、融けたウランが鉄と接触したら、鉄は簡単に融けるのです。

 格納容器の底も融けて穴が開いている、格納容器にどれだけ水が残っているかですが、東電の情報から、底は抜けている(大部分穴)模様で、水棺で圧力容器に水を入れても、格納容器にたまらないので、東電は水棺を断念しましたが、格納容器の損傷は分かっていた、水棺は無理で、水棺により壊れている部分を拡大しかねないのです。水棺が出来なかった、漏れているところが大きいのです。格納容器の外側、原子炉建屋の地下に4000〜5000トンの水がたまっている、格納容器の損傷は相当大きいのです。格納容器は放射能閉じ込めの最後の砦なのに、そこがダダ漏れ、融け落ちたウランが格納容器の底に穴を開けたと推察されます(他にも損傷あり)。 水を大量に入れたのに、ダダ漏れの原因で、余計に損傷させてしまったのです。水を入れて穴が開いたのではありませんが、入れた水は汚染水になり、大変です。

 水を移すところも満杯であり、メガフロートもあるものの、「移す場所なし」なのです。9万トンあり、「どうにもならない」、やはり、タンカーを連れてくるのが早道です。政治が介入しないと出来ないのです。

 これから梅雨で、梅雨の雨と、汚染水は関係する、敷地中に汚染水、雨が降り、地下に染み込み、どこにも入れようになく、海に溢れるので、早急に手を打たないといけない(ここ1,2日)、この2ヶ月何もしていなかったのです。

 田中真紀子さんに今こそ政治の出番と言ったのに、タンカーは早急なのです。

 いかにダダ漏れかわかり、今までのやり方は無理で、循環させても、格納容器、圧力容器で水をまわしてもウラン冷却には効果はないのです。冷やす方法はなし、「冷やせない」、工程表は初めからできない、工程表は水棺をメインにしており、循環式の冷却と言っていたのに、もうダメです。格納容器破損は東電は想定していないのです。融けた炉心は格納容器を抜いたなら循環式冷却は無理で、核燃料は格納容器の鉄板の下、分厚いコンクリートを融かし、地面に潜り込んでいるのです。

ずっと地面に、地中に核燃料が染み出て、水が到達できるならいいものの、上から水をかけても冷やせない、チャイナシンドロームという冗談(アメリカで事故なら地球の反対の中国に飛び出すブラックジョーク、そんなことはなく、地下の10数mの水と接触して終わり)に近く、地中の奥深くになり、打てる有効な手立てはない、どれだけ汚染を外に出さないか、地下水との接触を避けて、コンクリートで囲んでそこから出さないという方法しかないのです。下への対応は大変であり、縦に深く(人類未経験の事態、地下10mくらいの壁を地中に張り巡らせるしかない)、完璧に放射能を閉じ込めることは無理で、どこまで閉じ込められるか、なのです。

  水をかけて冷やさないといけないといい続けてこられた小出先生が、もう冷却は無理、地下に落ちた核燃料の手当てしか出来ないと言われて本当にショックでした。明日もお伝えいたします。


 続いて、計画的避難区域飯館村、唯一つの特別養護老人ホームの施設長、三瓶政美さんのお話がありました。まず、10km、20km避難で、このホームは38kmにあり、1ヵ月後に避難となったのです。飯館村の12の老人ホームのうち他の原発に近いところは爆発により避難となり、高齢者が途中で重篤な状況になり、命を落とす人もいる(1割の人が亡くなっている)、介護のプロから見ると、移動に伴う疲労、環境変化に付いていけない、認知症が出るのです。

外に出るか、このまま残るかが論議となり、選択肢は3つ、そっくり移転できたら移転もあるが、もうすでに800人避難していて、受け入れ施設なし、第2は埼玉への避難(28の施設に2,3人ずつ)、300〜400kmの移動で、大変な負担で危険であり、第3は20ミリシーベルトに達する可能性があるものの、被爆の恐れは鉄筋で屋外よりマシである、爆発後利用者は外へ出ていない、避難しないという選択もあり、枝野氏、岡田氏が来て施設を視察して、柔軟に考えて、残ることにしたのです。8つの事業所に500人残りました。

 介護のスタッフ、線量の低いところに避難してホームへの通勤で、通勤手段は車(50km)、飯館にはバスもタクシーもないのです。燃料代は東電との交渉、補償です。それまでは通勤手当なのです。施設内に空気清浄機も要ります。職員には大きなリスクで、山の上にあり、冬は大変なのです。

 事業所の方は留まれて良かったかについては、残ってもらって本当に良かったということで、避難しないのはなぜかという声はなかったのです。水野さんから見たら、安全なところに移る方がいいのでは、と言うことなのですが、本来は国、東電が高齢者の受け入れ先を用意すべきと思うのですが、三瓶さん、特別老人から、法的に仮設はダメ、正式な施設には2年かかり、同じ施設に入るので、老人は安全(平均年齢84歳)、避難のリスクの方が大きいのです。

  放射線は国の言うことを信用して、20ミリシーベルト以下として、施設には若い職員もいる、介護には不都合にならないスタッフがいて、しかし、30人近くスタッフはなくなっています(140人のうち30人抜けた)。遠い距離から通える人は限られています。

 法人には東電の仮払いは来ていません。

 このホームに特養で80人入所待ちなのです。飯館村を離れても、将来また入りたいという人がいるのです。今は、新たな受け入れは出来ていません。

 国、東電に言いたいことは、早く収束して欲しいこと、飯館は農業の村であり、それが出来ないと寂れてしまう、介護と、事業を残す必要があるのです。早く、復興して欲しいのです。

 原発事故被災地の、想像を絶する話を聞いて、毎回絶句しています。これも、お知らせいたしました。