神楽ビデオジョッキー

micabox2010-04-21

20日は伽奈泥庵
神楽ビデオジョッキーとしてはちょっと地味だけど、ディープな和田地区の遠山霜月祭りを見てもらう。遠山祭りとしてはダイビングの「四面」も「天伯」も出てこないが、湯立の舞が面白く、面もたくさん出てくるし、ドカンと盛り上がる「神太夫と婆」や猿面の「猿楽」「かす舞」などユニークな演目があるので「ディープな店・伽奈泥庵」にはいいかな、と(笑)。

ビデオは壁に映写したが今回面倒を見てくれたデザイナーの荒木さんが調達してきてくれたプロジェクターがハイクォリティーだったので、キレイに映写することが出来た。
後半のライブは、地下の店ということと、昼過ぎまで雨だったせいもあり、太鼓のチューニングが下がりすぎてしまい、響きがちょっと悪くなるのでMC中にドライヤーかけたりする。

ここでも花祭の鈴の威力は大変なもので、お客さんに回したらみんな喜んでくれた。太鼓と鈴は神楽の音の基本なのでこのふたつのリアルな音が聞いてもらえるのはいいことだし、なにより、実際にその場が清まっていくのだ。
そして今回初顔合わせ、これも荒木さんが大阪のアーティストのデータベースから見つけて紹介してくれた、テルミン奏者のフェイターンさんをゲストに数曲。アルバム『ひねもす』から三曲やったが、テルミンの音色と浮遊感がピッタリはまって良かった。明るいキャラクターもさすが大阪でやってるだけあって、助かる。でも彼女は札幌出身なんだけどね。
オマケの「お富さん」をやって終わりにしたら、ほんまにアンコールが来てしまってビックリ。あわてて一曲選びフェイターンさんには即興で合わせてもらったが、すぐに曲調を理解して弾いてくれた。こういう瞬間がミュージシャンとしては一番うれしい。

「公開リハ」的なものを見せたいという方向性は細野さんの「東京シャイネス」から顕在化してきたけど、ぜったい面白い。
27日の京都「Village」では音響系ギターのマロンちゃんとライブをするが、もうリハなしでやると決めた。

伽奈泥庵のあと、荒木さんの案内で「潜水艦バー深化」へ。これは劇団維新派の美術の人が作った空間で、町屋の奥にあるみたいなロケーションは、まず知らないと絶対にわからないし、知ってても迷いそう。そして中は故湊谷夢吉が泣いて喜びそうな潜水艦の艦内みたいな内装で暗く、舞台美術の中で飲んでいるみたい。暗いから写真には撮れないし、ストロボをたいたら興ざめなので店内の様子は見せられないが、トイレの写真は撮った。このトイレも入るのが大変で、また入ってから便器を見つけるのに一苦労。二人に一人はスタッフにSOSを出して教えてもらう、みたいなスリリングなトイレだ。「潜水艦バー」で検索すると何人かがブログで紹介してますが、みんな住所とか書いてない(笑)。そんなこんなでディープな大阪の夜は更けた。

翌日は暖かく、いい天気。荒木さんの事務所でネットを借りて、作業をいくつか済まし、韓国の通訳ヒョサン君から頼まれた買い物を心斎橋でしてから再び伽奈泥庵へ。ヤマトに来てもらって太鼓を京都へ発送。ちょっと昼寝をしてから玉造の「風まかせ人まかせ」へ。ちょっと小腹が空いたので荷物を置き、駅の近くへ行ってみたら「7時まで全品半額サービス」のモツ焼き屋の看板が。最近ちょっとモツにご無沙汰だったし、これから数日はベジタリアン宅泊なのでので、入店。中ジョッキに「酢モツ」(ガツポンみたいなやつ)と「シロ」と「赤セン」と「丸チョウ」を一串ずつ焼いてもらう。どれも堅かったのが難点だが、だから安いのだろう、久しぶりに獣の脂を摂取した感じ。これで半額サービスなので635円(笑)。

「風まかせ人まかせ」へ戻ってセッティングをし、「米良神楽特集」。狭い店だけど、15席満席の大盛況。初めての人も多かったがリピーターも5人くらいいて、友達も来てくれて楽しかった。ここでも鈴は大人気。スタッフのなをと君はもうすっかり神楽好きになってくれて自分でも各地の祭りを見に行くようになったし、店全体が神楽ファンになってくれた感じがして嬉しい。なんたって、たぶんここがいちばんVJの回数をやっているからね。
みんなとワイワイガヤガヤ続けたかったが、10時過ぎに店を辞して玉造→京橋→出町柳→岩倉の京阪利用ルートで京都へ帰った。