みみをすますプロジェクト2014年度(平成 26年度)活動報告書

長いですが、みみすまの報告書をここに貼り付けます。(三上)

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みなさまへ

NPO法人みみをすますプロジェクトのみかみです。
いつも大変お世話になっております。
新年度に入りお忙しい日々と思いますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
四月の初めに訪れた福島県は桜が満開でしたが、
今、札幌も桜が咲きはじめています。


みみすまの一年間の活動の歩みを報告集にまとめましたので、
ぜひみなさまにもお目を通していただきたくお送りさせていただきます。
今年度も10名余りの仲間達と共に様々な団体と協働しながら支援活動を続けたいと思います。
これからの一年もどうぞよろしくお願いいたします

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みみをすますプロジェクト
スタートとこれから

 2011年3月、東日本大震災東京電力福島第一原発事故発生によって北海道にも当初から自主的に避難して来る方達が増え続け、様々な支援団体が誕生しました。

東日本大震災市民支援ネットワーク・札幌(通称むすびば)」は2011年3月 16日に最初の集まりを持ち、3月 25日には正式に発足して避難して来た方達への生活物資提供や募金・チャリティ活動、そして被災現地と直接関わる様々なプロジェクトを市民レベルで展開していきました。

 むすびばの中の1つのチームとして被災地での相談会活動、避難者支援、特に子ども達の保養支援を中心に活動してきた「みみをすますプロジェクト(通称みみすま)」は 2013年12月、長く継続できる専門性を持った団体になるために NPO法人を設立しました。

 むすびばが 2014年3月末に緊急支援活動に幕を下ろした後も、みみすまは福島県だけではない放射能津波の被災地域への支援、そこに住む在住者への支援、及びそこに関わる全ての子ども達に対する支援に取り組むことを目的に、全国の支援団体とのネットワーク、行政機関や教育機関医療機関、企業、市民との協働を力にしながら、いのちをみつめ、小さな声に耳を澄ます活動を続けています。

 みみすまの活動は海外からの助成金や普段の活動の中で得られた収益をこつこつと寄付して下さる方、励ましのメッセージを添えた飲料水を毎月届けて下さる方など、多くの方達に支えられています。応援して下さる全てのみなさまに感謝を申し上げつつ、2014年度(平成 26年度)一年間の活動の歩みをご報告いたします。

みみをすますプロジェクト………………………… 1

目次

地域で見守る被災者支援交流ひろば……………… 2
札幌市教職員組合との協働支援事業……………… 3
学習支援付き保養プログラム……………………… 4
みみすま子育て支援サロン………………………… 6
他団体との協働保養アドバイザー活動…………… 7
支援ネットワーク…………………………………… 8
学校との連携………………………………………… 9
基盤強化のための取組み………………………… 10[資料 ] 今さら聞けない放射能についての質問 Q&A … 11

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地域で見守る被災者支援交流ひろば
元気ハウスぽっくる

被災者の方達に札幌での拠点として使っていただくために、みみすまが運営しています。
オープン以来 2015年3月末までの延べ利用者数 合計 276人
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札幌市教職員組合との協働支援事業
元気塾 ユニオンハート

札幌市内及び近郊に避難している児童・生徒向けの学習支援。札幌市教職員組合の有志の先生達と共に夏休みと冬休みに実施しています。

札幌市教職員組合との協働支援事業
ユニオン スキースクール

札幌の学校では3学期にスキー授業があります。スキーに不慣れな子ども達への基礎練習は大好評。
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学習支援付き保養プログラム
つばさ2014冬

みみすまは 2012年の夏休みから学習支援付きの保養プログラムを実施しています。
継続的な取り組みとして、毎年、福島県内各地から中学3年生や高校生を招いています。
2014年は高校生たちと共に東京にて「第4回市民科学者国際会議」に参加したり、オリジナルプログラムで学び合う機会を持ちました。
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みみすま子育て支援サロン
くすくす BOX

被災現地での基盤強化支援活動 福島県川俣町にて

乳幼児を持つお母さん向けのサロン活動を5月、8月、11月、2月の計4回実施。
原発事故直後から地元で放射能の危険を訴えて声をあげ続けているNPOを県内外の様々な人達が支え、孤立した活動にならないように共に考え協働するプロジェクト。8月は乳幼児家族保養にもチャレンジ。毎回「こころとからだの相談室」や「放射能防災相談室」を設けて専門家がお母さんの悩みと向き合い、託児活動には地元の高校生にも参加してもらいました。
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他団体との協働 保養アドバイザー活動
キヨマッププロジェクト

東京電力福島第一原発事故が起きて4年目となった 2014年、他団体との協働による厚みのある支援や一時保養の受け入れ拡充に向けたアドバイザー活動が求められるようになりました。
そのひとつが浄土真宗本願寺派北海道教区が組織的にはじめた保養受け入れ事業「ほっこりプロジェクト」や岩見沢市立栗沢中学校と川俣町立川俣中学校とのサッカー交流事業「キヨマッププロジェクト」へのアドバイザー参加です。

他団体との協働 保養アドバイザー活動
ほっこりプロジェクト

保養企画全体へのアドバイス、受入研修会やキッズサンガの講師を担いました。
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支援ネットワーク
全国的なネットワークを支える活動

全国の支援団体をネットワークする「311受入全国協議会」の運営にも積極的に関わり、同協議会主催の現地相談会では毎回、チラシの制作、プレゼント用支援野菜の調達、他、会場運営全般を担っています。今年度は福島県内にて6月、11月、2月の3回計4ヶ所で開催し、延べ 1,120人余りの相談者が来場しました。
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学校との連携

花びらメッセージによる国際交流をコーディネート

原発事故の被害の実情を知ったフランスの方達197名から福島の人達を励ますための花びらメッセージが届き、福島県川俣町の県立川俣高校で卒業式と入学式に生徒会の手によって展示されました。メッセージを贈ってくれたフランスのサンテグジュペリ高校ではこの出会いを記念して校庭に桜の木が植えられました。
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学校との連携 次世代への啓蒙

北海道教育大学附属札幌中学校3年生の総合学習フィールドワーク「ブルーム」に毎年協力しています。
大震災や原発事故によって被災地の人々がどのような影響を受け、今もどんなことを悩み、どのような生活をしているのか、また北海道に避難してきた人々がどのような生活をしているのか等を説明し、災害や事故が起きた時に社会はどう在るべきかを一緒に話し合う時間を設けました。この話し合いの結果、生徒達の要望を受けて北海道の避難者自助組織である「みちのく会」も訪問しました。

基盤強化のための取組み
勉強会 おとなのダベり場

原発事故後4年目の福島県内では除染作業が進む中、健康被害に対する不安や放射線防護についての疑問をなかなか声に出せない状況になり、心配し続けていることが悪いことのような空気も生まれています。そんな不自然な状況を少しでも緩和して、人と人との対話や信頼関係を回復していきたいと願う人達を支える活動にもみみすまは積極的に関わりました。

* 2014年 7月 31日勉強会『おとなのダベり場:今、改めて知りたい、聞いてみたい、放射能に関すること』
主催:かふぇぷらす郡山
共催:みみをすますプロジェクト
講師:岩田 渉さん(市民科学者国際会議)

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資料 今さら聞けない放射能についての質問

聞き手 Q:かふぇぷらす郡山
お 話 A:岩田 渉 氏 (市民科学者国際会議)

Q&Aはとても長くなったのでここでは省略します。
みみをすますプロジェクトにPDFファイルとしてまとめられているので読みたい方は請求してください。(三上)

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みみをすますプロジェクト2014年度(平成 26年度)

活動報告書

編集・発行:特定非営利活動法人

みみをすますプロジェクト
〒060-0808
北海道札幌市北区北8条西3丁目
札幌エルプラザ2階
札幌市市民活動サポートセンター内
URL http://www.mimisuma-sapporo.com


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