昨晩のたね蒔きジャーナル 5/18

5/18(金)

たね蒔きジャーナル関西テレビニュースアンカーです。

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。

 原発のニュース、節電は関西電力で15%、東京、東北電力でも実施であり、警報も発せられる模様です。関電でも2時間程度の計画停電も予定され、自販機の輪番停止もあり得ます。大飯再稼働だと、見直しになります。

 関電の八木社長、融通する他の電力会社に詫びています。

 橋下氏、電力制限令を見送ったプロセスの不透明さを批判しています。近藤さん、エアコンの設定温度が28度でも部屋はもっと暑い、計画停電はバサっと来てどうにもならない。近藤さん、再稼働があるのではと疑っておられます。

 プレイバック川柳、今週近藤さんの選んだのは「腹を割って互いに話す 時(朱鷺)は来ず」でした。

 そして、水野晶子のどないなっとるねん、「福島原発の真実・最高幹部の独白」の著者であるジャーナリストの今西憲之さんがスタジオで語られました。最高幹部が原発の中でメモを残し、それが公開されたものを紹介したものです。

 今西さん、年中「まいど」と言っておられるのです。この本、津波が来る前から一人の東電最高幹部が原発のメモを書き残し、この幹部がしゃべり(細野氏と喋れる幹部)をしています。福島原発のエライ人は細野氏と話しており、この人の名前は出せないものの、ここまできっちり証言するか、なのです。

 メモの一部、「怒る、拳(吉田所長)」、「本店が現場を無視」、「終わりか、最後までやる」(実態はひらがな、手が震える)などです。

 当時、マスコミは原発が危ないと近くに行かず、福島にはマスコミが行かず、今西さんいわき市を拠点にして、原発敷地内、建屋も入ったのです。東電のエライ人がジャーナリストを招き入れるのは難しく、東電の本店の記者会見と現場があまりに違う、ちゃんと発表していないから今西さんに書いてくれ(内部告発)ものなのです。マスコミはいわき市におらず、希少価値があったということなのです。

 原発に入り、いろいろ見て、壊れた建屋なども見て、360度4号機、3号機も見て、テレビ、東電の写真は薄っぺらく、現場の迫力は違う。写真と比べられない迫力、騙されていた(事故を小さく見せようとしていた)と思ったのです。

 この証言、新しい工程表の出た7月に、本店に膨大な量の情報が行っているのに、国民に伝わるのは1%、派閥、上司との人間関係があり、風通しの悪い東電で、「そんな情報が政府や保安院に伝わると大変なことになる」、「私の立場は分かっているのか」という人もいるのです。東電の本店、現場が分かっていないから言える、退職金減らされたら困るという幹部もいるのです。追い詰められたら、実態が出るのです。

 完全に内向きの仕事ばかりなのです。海水を入れて冷却しないといけない時、それを止めろと言う話もある(廃炉になり、福島は減価償却が終わり、後は儲かるのみ、商売繁盛になるので廃炉にしたくない)。もう一回新しいのを作ると数千億円(設備)、+アルファで1兆円かかる。古いものだと商売になる。さらに、事故はないとしており、海水を入れなくてもいいと本店は思っていたのです。

 7月の工程表、廃炉の準備をあと3年ですると言うが、この幹部はなぜその数字か分からない、政治判断で、3年で廃炉とは無理。外部への放射能の放出が事故直後の1/200万になったと言うのも嘘、事故直後の数字は不明。細野大進がテレビに出て大丈夫と、根拠もなく、具体的な数字もなく言い、説得力なし、経産官僚の操り人形とこの幹部は言っているのです。近藤さん、そこに真実があると言われました。

 なぜ現場がこんな工程表は無理でも通るのか、今西さん、爆発して東電は膨大な金が必要で、政治主導にならず、官僚の顔を伺ってやっているわけです。

 1号機、カバーを付けて、放射線量を抑えるだけではなく、グーグルで世界に姿が映り格好悪い、東電は海外から金を調達するので、そのためやったものなのです。カバーはいずれしないといけないが、チェルノブイリの時はグーグルがなく、こうなったのです。

 避難について、この幹部、ベントをするのは最悪で、大量の放射能が出て、近所に住んでいる人は避難していると(最低20km圏内)思っていたが、最高50km圏内逃げていてもおかしくないのに、最初は2km圏内しか逃がさず、その後小出しでやってきたわけです。もっと広い地域の人を逃がすべきであり、ここにも安全神話があり、日本が危機になることはないと思っていたのです。原発、1000年に1度の事故といってこの始末です。

 原発津波以前に地震でやられた模様で、これが他の原発にも関わり、5,6号機は爆発していないが、地下は地割れで地下水が入り、4号機のアスファルトは土が見えて、明らかに地震により破壊されているのです。この最高幹部、福島市も避難地域にすべきと言い、放射能と人体の関係には確固たるものがなく、まず広い範囲で避難し、その後狭めるべきなのに、現場の声が来ていないのです。

 水野さん、3・11以来小出先生に解説をしてもらい、データが出てこない、その中でこうではないかと小出先生予測されたことが、その通りとなっていると最後に言われました。

 この、今西さんのお話をお届けいたしました。

 最後に、近藤さんの幸せの雑学、ラジオでしゃべると、自分の声を聞くのは照れくさく、読者の声、リスナーの声、世間は増税の声があり、声の感情表現がいろいろあり、たね蒔きが終わる瞬間、声は聴いているうちに消えて、無常の観念があると夏目漱石の言葉があり、終わる瞬間の水野さんの声はいいと近藤さんは言われて、声は齢を取らず、形あるものは齢を取るが、声は目に見えず、歳を取らない、声の生命は長く、声の力を軽視したらいけない。朗読、ナレーションで声を引き付けるものがあり、にじむものがある。声は見えないけれど、感じるものは多い。声は照れくさいと言われました。

声は言葉を乗せるもので、言葉には間があり、息遣いもある、テクニックは長年やっていると達者だと思うのです。水野さんもボイストレーニングに通って声をどうにかしたいと、ゴスペルもして、声を保っておられるのです。水野さん、ずっと満足しないのです、それを近藤さん、芸の世界と言われました。

 今週もたね蒔きをお知らせいたしました。

【5月19日(土)AM9:55〜10:45「文楽のゆくえ 『橋下改革』と世界遺産」】が放送されます。
 

 関西テレビのニュースアンカー、今日は橋下市長のために苦境にある文楽の舞台裏を報道しました。
 文楽に、2年前、中学を出て弟子入りした人がいるのです。この方、幼稚園の時に文楽を見て感激し、一般の幼稚園児がウルトラマンにあこがれるように、自分は文楽にあこがれたと言い、そして大阪の文楽に弟子入りです。
 文楽は、語り手、三味線、そして人形遣いが3人、顔を出しているのは主役の一人だけで、後手を操る人、足を操る人は黒子であり、足を操る立場から手を操るのに10年、そこから主役にさらに10年以上かかる厳しい世界なのです。
 文楽は、大阪と東京の国立劇場で行われ、しかし、入門者の日給は6600円、上級者でも日給1万円と言う世界なのです。
 橋下氏は、文楽の芸人は公務員みたいで身分が保証されていると言っていますが、誤解です。
 文楽でも、こういう厳しい世界で、今回紹介された若者も加わるものの、基本的には後継者不足の世界なのです。
 文楽のこと、私も生の舞台を見たことはなく、テレビで断片的に観たのみなのですが、こんな厳しい世界なのかと感じました。キャスターのヤマヒロさん、文楽の関係者が身分が安定しているというのは違う、みんな慎ましい暮らしをしているとコメントされ、私も共感しました。
 明日の9時55分より、この橋下改革で揺れる文楽のリポートがあります。これをお知らせいたしました。