昨晩のたね蒔きジャーナル 5/16

5/16(水)

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。ギリシャがユーロを離脱したらスペインとかの問題になり、国債を持つ銀行の問題にもなり、債務の返済は何を基準にするか問題で、日本は円高、ユーロが消えると世界の話になり、近藤さん、考えてくれよと言うことなのです。

 原発のニュース、使用済み燃料を核燃料サイクルとしていたこと、準国産資源と国は位置づけてきたのを、原子力委員会は当面、継続と中止を併存させると言い出しているのです。止めるのか続けるのかだけでなく他の選択肢もあると言うのです(泣)。地下処分、再利用+埋め立て処分もあり、全て地下に埋めると、3〜4兆円安くなるが、最後はどこに埋めるかが問題なのです。再利用は、六ヶ所村もんじゅの頓挫で実用できるのかと言うものです。

 橋下氏、関経連の会長と松井知事と会談し、早期再稼働に反対し、森会長は再稼働が必要と言い、計画停電はダメ、制作拠点の移転もあると、会談は平行線であったそうです。

 そして、小出先生のお話、4月以降小出先生は水・木の出演が定着しています(たまには小出先生、月・火にも出られて、平野幸夫さんとのやり取りも聞きたいです)。

 原発から出る使用済み燃料、原子力委員会は望ましいのは再処理するのと併せて地中廃棄も進めると言っていることについて、水野さん意味が分からないと言われて、小出先生失笑されて、彼らが混乱していると言うことなのです。地球のウランは貧弱で、それを燃やして廃棄するとエネルギー資源にならない、すぐに枯渇するのです。で、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して増殖炉で燃やして初めて原子力は成り立つのです。そのため、これまで何が何でも再処理すると言っていたのに、何も出来ていない。もんじゅも1kw/hの発電も出来ない。再処理工場も動かない、原子力村の夢が実現しないまま破綻したのです。

 それで、原子力村がごめんなさいと言うなら許すと水野さん言われて、「意味のない選択を彼らがやっている」と小出先生言われました。はっきりと出来ないと言うべきであり、片足突っ込んでいるが、無理として抜かないといけない。しかし、それを言うと、原子力は無理となり破綻することになるのです。

 実態は地面に捨てることになり、これを100%するしかないという意味かについて、小出先生、再処理はしてはいけない、使用済み燃料を処分しないといけないと言ってきたが、それを土に埋めていいとは言っていないし、やってはいけないのです。廃棄物をガラスと混ぜて固まるのですが、割れてしまい(泣)、ガラスは安定と思ってきて、それがいいと思ったのに、割れる、発熱するで、本当に安定するか分からないのです。今回はガラスにせず使用済み燃料をそのまま地面に埋めるのですが、そんな技術世界のどこにもなく、ガラスにするには再処理が必要で、プルトニウムの後がいるのに、再処理は不可能で、六ヶ所村で分離したのにガラスに出来ず装置が壊れ、処方箋はないのです。まさにトイレのないマンションなのです。

 使用済み燃料を地中に埋めても、100万年持たないとダメ、いつか地上に出てくる(泣)、活断層のない場所のない日本で、100万年持つ場所はないのです(泣)。

 近藤さん、見たくないものは考えてこなかったと言われて、小出先生もその通りと言われました。

 水野さん、10万年の安全と言う映画をご覧になり、フィンランドは地下500mに置き、深い穴に埋めるしかなく、日本もガラス固化体をそうしようとして破綻(泣)、しかし破綻したと認めたら、原子力では失敗しても誰も謝らない、責任を取らない、なのです。

 久々の小出先生のお話をお届けしました。


たね蒔きジャーナル、続いて、関西の電力事情のこと、大阪市特別顧問でエネルギー戦略会議のブレーンの飯田哲也(てつなり)さんのお話がありました。お電話での出演です。

東京では、エネルギー戦略会議の呼び名はともかく、関西の電力、再稼働を巡る関西経済は注目されていると近藤さん言われました。エネルギーがどうなるか+橋下氏の言動が注目されているということなのです。近藤さんも水野さんも、橋下氏がどこまで再稼働反対を貫くかも注目されると言われました。飯田さん、3・11の前から自然エネルギーへの転換を提唱していた人なのです。飯田さんは京都大で原子力を学び、社会人となり原子力村に疑問を感じて退職し、NPO法人を立ち上げた人なのです。

 9回会議を開き、座長代理をされています。昨日も戦略会議があり、関電から違う回答があり、今年の夏不足する電力について、関電は4月いっぱいで原発なしで足りると言う数字を出す約束であったのに、国の需給委員会もあり、関電は一歩も歩み寄らず足りないと言い続けてきたのです。15%足りないと言い続けて、メディアの誤報で足りないとしていた(関電は足りるようにしないといけないのに)のを、ようやく歩み寄り、停電は起こさないと約束し、5日で15→5%になり、来週は+5%になると飯田さん言われました(笑)。

 リスナーより、関電は違う数字を出すのは、原発再稼働させたいためにかと質問があり、今まで関電が経産相に羽交い絞めにされ、原発再稼働ありで裏で約束して足並みをそろえていたのに、安定供給の責任を追及されて、見えないバリアーを破って一歩出てきたのです。5月4日に足りる数字を出すべきなのに出さず、しかし足りるように努力するとして、関電は姿勢を改めた。今回も赤点だが、前回はサボっての赤点、今回は努力しての赤点で、「可」にはなると言うことです。

 近藤さん、不足が5%ならどうしたらいいかと聞かれて、国と関電の責任は重く、電車の間引き運転は大変で、もっと知恵を付けたら落とさずやれるのに、足りないと言うから間引き運転、熱中症でもエアコンなしとなり、無理する節電ではなく、減らせる場所は減らしたらいい、合理的な節電をしたら足りると言うことなのです。原発再稼働成して行けると、関電も合わせてくる模様です。他の電力会社との連携もしたらOKなのです。

 火力、水力の稼働が不十分と言うことについては、黒部第3を止めたりしたが、昨日から関電も変わり、安定供給になっているのです。しかし、その理由は不明で、安定供給責任は関電にあり、その前に原発再稼働に入っていたのが、替わったと言うのが飯田さんの印象で、来週の関電の数字に期待、経産省は成長しないが、関電は成長するのです(笑)。

 関電、飯田さんたちを怒らせたらいけないとこうしたのではと水野さん言われると、安定供給が必要で、しかし原発は経営問題であり、需給問題ではない(プロは分かるが、一般の人は分からない)のです。関電とケンカするのではなく、ガチンコで、関電も潰さない。国の無策の影響もあり、次は国の責任を問い、大阪市は関電の株主で利益を守る、関電と利益共有が出来る(長期的社会的利益)のです。

 関電について、近藤さん、黒部のように水力に力を入れていたのに、今原子力の割合が多く(昔はリスクを負っていたのに、原子力一本足打法でコケた)、リスクを取れる経営者に戻ってほしいのです。関電の経営者にも素晴らしい人は多く、そういうことを活かせる企業になってほしい、東電のコケた後のリーダーは新しくなった関電であると言うのです。

 リスナーより、飯田さん、自然エネルギーの転換プロセスを教えてほしいとあり、今で自然エネルギーに替えられる。大きな数字に騙されるが、変化量に注目し、変化の加速する状態になるといい。企業の業績は結果で、変化を起こす必要がいるのです。そのために経産省が変わらなければと水野さん聞かれて、その通り、マクロとミクロがあり、電力会社に新しいことをやりたい人も多く、ミクロで変化させると応援団が出来て、プロセスの加速があれば、小さい量でも時間が経てば量は増えるので、そのマクロとミクロを見たらいいのです。

 リスナーより、橋下氏、本当に原発に頼らないのを考えているかについて質問があり、本心は変わる、進化すると思っており、飯田さん橋下氏とも日常に会話し、核廃棄物をどうするかについてコンセンサスはあるが、産業界などの影響は大きく、橋下氏が全ての原発を止めるスイッチを持っていたらすぐに止める、その本質は理解していると言うことです。

 6月の株主総会で、全部ぶつけるもので、関電のすぐに乗れないものもあるが、100をぶつけて1でも動く、来年は1→5→10になると言うことです。イデオロギーではなく、論理的なことでつながるのです。関電、原発は国策と逃げないかについて、関電はその場で逃げられても、内部は真剣に受け止めて、その変化は大きいのです。
 大飯再稼働について、飯田さん、政府と関電が決めるが、大阪府市の8条件、滋賀・京都の7条件、その他で論理的に出したものが広がり、止めるための無理難題を出していない、納得できるものを出して、政府も入ってくれるのです。一定のものが出来たら、10、20年で原子力がゼロになると言うことです。

 近藤さん、再稼働も肯定的に織り込むという発言を指摘して、それを落としどころにしているのかと(再稼働の条件整備は要るが、何年で止めるか)最後に指摘されました。

 今日は、飯田さんのお話をお知らせいたしました。