昨晩のたね蒔きジャーナル 11/1

11/1(火)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。平野さん、節電に関して、原発維持キャンペーンになってはいけない、火力、揚水など関電は総稼働したのか、という指摘がありました。


 原発関係のニュース、九電は作業手順の誤りで自動停止した玄海原発、今夜起動し、明日再開です。玄海町の岸本町長は説明で納得したと、再稼働を了解しました。ストレステストの対象にならないのです(定期検査で止まったのと違うから?)。保安院は4号機の安全を妥当としています。佐賀県古川知事も十分審査されたと再稼働を認めています。


事故以降トラブル停止のものとして初めての再稼働で、リスナーより、九電は自分の立場を理解しているのかとの指摘があり、平野さん、メール問題が決着しておらず、社長の続投も認めている、企業体質に問題があり、再稼働を認めていいのか、認めているのが九電と癒着体質を問われている人であり、地元民も不安、関西も無縁ではなく、加圧水型の原発で、鍋のふたが外れる様に放射能が事故で出て、関西でも事故なら死者が出るとのことで、気になるとの指摘がありました。九電の企業統治が回復されずに再開してはいけないのです。チェックすべき国が機能していないのです。


 そして、小出先生のお話、リスナーより、文科省のデータ、テルルの土壌汚染地図を発表し、テルルは6月に検出されたもので、原子炉の稼働で核分裂生成物の中で、200種の問題物質があり、テルルの中にもいくつかあり、6月に出たのがテルル132であり、今回はテルル129Mであるのです。129は質量数、Mはメタステーブルで、準安定状態の特殊なものです。テルル129Mは半減期は34日、比較的長い、事故から7〜8か月、検出できる程度の残っており、文科省は、セシウムと比べて微量と言っているのですが、何の問題もないことはない、セシウムに比べたら影響は少ない、これにあまり皆さんの目が奪われるのは好ましくないのです。


しかし、テルル129Mはベータ崩壊して、ヨウ素129になり、これも放射能をだし、半減期が1600万年!半永久のもの(ヨウ素131は8日で半分になる)なので、特殊であり、専門家から見たら興味深いのですが、様々な問題が出るものの、テルルが小さく見えるほどセシウムが大変なのです。


 もう一つ、林野庁が、セシウム汚染の杉林から出る花粉の試算を行い、問い合わせが相次いだもので、人体には影響が出ないと聞いて小出先生失笑されて、日本政府は100ミリシーベルトでないと影響ないと、科学的には間違いであり、疫学的には証明できていない、どんな微量の被曝も危険であり、花粉で、放射能が付くので、注意しないといけない、マスクがいる(花粉症以外の人も)のです。日本中に放射能が飛散し、被災地だけでなく、日本中問題、黄砂は中国から来て問題になる、花粉は大変な飛散であり、注意しないといけないのです。杉だけでなく、松も問題、一年中問題、あらゆる被曝が出るのです。


 こういう調査の発表でどう受け止めるか、政府のものは大丈夫と結論になり、小出先生失笑され、枝野氏が直ちに出ない=いずれ出ると言ったことにもより、注意しないといけないのです。


 海洋汚染、そちらの数値が出ず、見えない、陸に出たものは見やすいが、海は見にくい、政府、東電は小さく評価したくて、そうなっているのです。放射能は薄まっても消えない=広い範囲に広がったのです。あちこちで注意しないといけないのです。


 今日も小出先生のお話をお伝えいたしました。


続いて沖縄の普天間基地問題、野田政権が動き始めたと、沖縄タイムスの渡辺豪(つよし)さんのお話がありました。渡辺さん、たね蒔きジャーナルに何度も出ているそうですが、私は初耳です。


 民主党、基地は海外へと言っていたのに、野田政権、仲井真知事の言っていることが客観的な見方であり、沖縄では野田政権が他人事とみており、普天間辺野古に持っていくのは事実上不可能という仲井真氏の言い方が妥当であり、日米同盟を肯定する立場から、仲井真氏変わっており、沖縄の総意は変わっていないのです。沖縄の米軍基地すべてNOではないが、普天間は知事、県議会、名護市も県外移設であり、容易には元に戻らないのです。


 アセス(環境評価)をするとして、日本政府はやっており、政権の閣僚が沖縄へ行き、しかし、出来るわけはないのです。アセスを年内に出されたら手続き的には自動的に進む、時限爆弾のタイマーセットであり、知事の意見が出ないと意見なしと見なされて、来年知事に埋め立て許可の申請が出されるのです。国は否定しているものの、法的措置で強行するのは可能であり、沖縄はそこまでするか、半信半疑で見守っていますが、普天間の移設、後へは引けないとの県の民意、他の米軍基地の運営もだめになり、これは仲井真氏も言っている、座り込みをやっている人を強制排除はやっていたが、沖縄で米軍の事故があり、それに関する県民の対応も変わってくるのです。


 知事の公有水面埋め立てを奪う立法を政府が出したら大変なことになる、国家主義的な傾向になり、全国民の動きになり、しかし、特別立法のアドバルーンを政府は出しているのです。アメリカの圧力もあり、政府の本気度は見定めが付かないのです。


 沖縄の日常の怒り、渡辺さんのルポがあり、表紙の写真も普天間第2小学校の校庭、その脇はフェンスで囲まれて、真上に米軍機が低いところを飛んでいる、フェンスの向こうは広大な米軍基地なのです。水野さん、沖縄で渡辺さんに案内されたのですが、ご覧になりびっくりです。平野さんも普天間を見て驚かれました。米軍のパイロットの顔が子供たちに見える気がするほどなのです。この小学校の文集を読み、卒業生の後を訪ねて取材し、30年前の子供たちの追跡をして、ある子供は、運動場は運動会も出来ないと書いており、基地に向かって出て行けと言うものです。


これは1977年の文集であり、この子供の実家も基地の近くであり、米軍機の脅威を感じつつ住んでいたのです。夢の中に、米軍機が家に突っ込んでくるという(家が滑走路の延長線上)ものです。この方、今は40代で高校教師、3・11の後にインタビューして、震災、原発の実情が許せないと言っていたのです。沖縄から原発事故を見て、避難区域が拡大され、人の命が優先されるべきなのにされていない、沖縄と同じと言われました。


渡辺さん、以前は平野さんと一緒に毎日新聞にいられて、渡辺さん、原発記者でもあった、関電の珠洲も取材されたのです。原発取材も、地元が二つに分かれる悲劇を見てきたのです。共通しているのは、普天間の移設、名護に容認していたのが、そうせざるを得なくなるように追い込まれている(過疎、経済力)のは原発と同じ、アメとムチであり、地元が分断され、先にアメが来るのでそれを受け取る人、拒否する人、分断されるのが最大の悲劇であり、後ムチが来ても拒否できないのです。一方的に抑圧された被害者でもなく、そういう見方ではだめ、しかし本当に基地があった方がいいと言うのも単純化しすぎであり、外から見る当事者には、なぜそうなっているのかと考えてほしい(基地NOと言えない立場)のです。


これまで、原発事故後の選挙、反原発側が勝っていない、構図を単純化され、一刀両断するのはおかしいのです。本を出したのは、基地に反対の人も、賛成の人もいるのです。


沖縄の、基地問題の最前線のお話をお知らせいたしました。