昨晩のたね蒔きジャーナル 10/19

10/19(水)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。近藤さん、辺野古について、日本政府はアメリカに寄っているが、辺野古は限界であり、アメリカもこれ以上進められないと分かっている、強行したら流血とのコメントがありました。


 原発のニュース、首都圏のホットスポットの発覚、小田原で腐葉土から700ベクレル/kg検出で、1校ではそれで育てた野菜を児童が食べています。東村山で、側溝に2.153マイクロシーベルトの汚染であり、調査開始です。


 鳥取の平井知事、鳥取産の梨の価格が風評被害で下がったと、東電を訴える(市場全体の価格が下がった)ことを検討しています。


 佐賀の玄海やらせの責任、古川知事が辞めるつもりはないと言っています。進退は左右されないと言うものの、郷原氏は辞任は避けられないと言っているのです。


 そして、小出先生のお話、子供の影響、首都圏のホットスポット、子供に何が起こっているか伝えるべきで、文科省、エネルギー副読本を変えており、今まで「わくわく原子力ランド」であり、地震津波原発が耐えると書いており、その改訂版、小学生のもの、嘘はついていないが、必要なことは書いていないのです。小中学校で原子力がいい、放射能障害はないと言っていたのが、それにすべて口をつぐみ、放射能の基礎について、医療に役に立つ、知識が得られる(研究に役立つ)とメリットは書いており、一番大切な、事故で放射能が子供の周りに飛び、被曝の危険があるのに、それを書いていない、どういう人なのか、と言うことなのです。


 この副読本、初めに事故は書いているものの、本文には原発と言う文字は1回も出てこないのです。事故の時身を守るため、放射能施設の事故についてと書いて(小出先生笑われて)、原発と書いていないのです。


 近藤さん、見て、新聞・テレビのニュースで事故があったと書いてあり、独立した文章として、事故について書いていないのです。なぜこういうものを作ったかについて、書いておらず、何のために作ったのかとコメントされました。放射能についての副読本なものの、福島事故について書いていない、むしろ安心させるためのものであり、放射線は自然にあるというイメージを付けて、危機意識が希薄、安心する感じがすると指摘していました。地球にもともと存在しないものが事故で出ており、それが出ていないのです。小出先生、何としても原子力を進めたい下心が見えると言われました。


 社会の中で、放射能とどう付き合うか、がないのです。また、放射線を使うところで事故が起こったら、国・県の指示に従え、正確な情報に従えと言っているものの、その正確な情報、政府が隠しているのです。子供たちはどうしていいか分からないのです。


 副読本は文科省がつくり、SPEEDIを司る文科省、責任者が作っているのです。


 子供には、事実を伝えるべきで、原発は安全ではない、放射能をまき散らし被曝しているということを伝え、どうしたら被曝が少なくなるかを言うべきなのです。


 私も、小学生の時に、原子力のメリットばかりを聞かされてきました。今日の、小出先生のお話をお伝えいたしました。


続いて今週のスペシャルウィーク、反骨の人特集、元国交省で、脱ダムを実施した宮本博司さんのお話がありました。以前も電話出演がありましたが、今回はスタジオでの出演です。


役人はダムを作りたいとは思っていない、組織がやると決めたらやるのが優秀な役人なのです。自分は要るのかと思っても、組織がやると決めたらやるしかないのです。個人と個人なら本音はあるものの(飲み会ではダムはいらないと声が出る)、いざ正式な場面ならダメなのです。役所だけでなく、社会全体で動きがあるのです。


 宮本さん、5年前に国交省を辞め、今はダムに反対しています。


 リスナーより、なぜ中止できないか質問があり、パワハラではなく、役人は方針が決まっており、それに沿うと出世できる、楽なのです。違う、ダムを止めると言うと、何を言っている、組織ではこう決まっていると言われるのです。組織内で潰されるのです。飛ばされることもあり、安全に、楽に流される方向になるのです。役所の中から変えられない、ガラス張りで情報公開して、変えざるを得なくなるまで、淀川で宮本さんやられたのです。


 淀川で、住民の意見を聞きたいとなり、役所内で、情報公開を前提として、当時は、情報は出してはいけないと言われ、情報を出すから批判される(水野さん失笑)、情報を出さないと批判できない、言い訳ができるのです。宮本さん、若いころは情報は出すなと言うことであったのです。


 近藤さん、放射能でも、あとでチョロチョロ重大な情報が出てくる、隠そうという意識が働くのかについて、当たり前ではない、情報公開法が出来ても最低限出さざるを得ない、自分たちから出すことはない、出さない方が楽で、理屈付け、責任逃れが出来ると言うのです。しかし、情報は税金で調べたものであり、淀川で、情報公開すると言ったら職員はまさかと思い、それが本気で出して、宮本さんの写真入りの、情報を出すとのポスターを飲み屋に貼り、すると、職員も情報を出す方が楽であると気づき、トップが情報公開したらできるのです。トップの意識なのです。


 宮本さんがトップでも、役所は変わらないのです。そんな人間がトップになるなら問題ない(水野さん失笑)、近藤さん、ダムを作り、どれだけの集落が犠牲になったら連想するのが、宮本さんの行動の理由かと聞いて、図面を作り良い悪いを論議し、岡山では反対運動があり、地元の人の人間関係がむちゃくちゃになり、心に傷を持っていると知り、ダムについて何も知らなかったと気づき、物言わぬ生き物たちも、犠牲を強いられ、宮本さん、ダムは痛みを伴う、説明責任を果たせないなら止めると決意したのです。


 それ以降、ダムを担当して、説明できないものは中止し、淀川で論議したのです。霞が関では、役人は現地に行けない、半日行っても分からない(住民の思い)、近藤さん、会議室で事件は起こらないとコメントされました。


 地域の問題であり、地域の痛みが分からない霞が関に問題があるのです。

 岡山に行ったら生卵を投げられ、鍬で追いかけられ、その時、なぜこんなところにダムを作るのかと思い、納得したらやるが、止めるのも仕事であり、住民との関係、問答無用にやるなら反対される、こんないいところをダムに沈めるということに納得できなかったのです。


 現場を歩く、人と話す、感動しない、涙が出ない、それで、本当のことが分かる、霞が関の机では分からないのです。現地でショックを受けないと変わらないのです。日本の役所、大企業の問題とのことでした。


 こういうことは口では言えない、論理ではない、痛みを感じないとだめなのです。引っ越さないといけない人の声も聞き、引っ越しの荷造りも出来ない、胸が詰まり、ダムとはこういうものと、分からないといけないのです。こういうことを感じてダムを議論してほしいが、役所の文書でやっている、方向違いである、感情で分かる(感動)なのです。


 水野さん、保安院の人は能面で、表情がないと批判して、人の命をどう感じるか、がないのです。組織の建前だけなのです。


 宮本さん、現地の人と接して、資料、データで考えるのは二の次であり、現場に行く、淀川も、歩きつくす、頭の中を空っぽにして、周りから情報が入ってくる、役人として考えると、都合のいい話しか入ってこないのです。そうなると謙虚になるのです。


 そういう仕組みを変えることは、近畿地方整備局、淀川時代で変わった、現場に行き、眼の色が変わった、役所の人も、こうしたら変わるのです。役人は気の毒、仕事の喜びを知らないのです。


 リスナーより、自民党政権自体よりおかしくなっていないかと質問があり、自民時代も批判され、政権交代で変わると思ったら、全国で、問題あるダムの建設が進んでいるのです。八ツ場ダムはシンボルであり、今までの見直しを追認し、20〜30年後、子孫に顔向けできない罪を犯していると、宮本さんが指摘されました。


 宮本さんのお話、役所の貴重な実態を暴いてくれました。宮本さんは悔いはないと言うことです、これを、お伝えいたしました。