昨晩のたね蒔きジャーナル 9/16

9/16(金)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。今日は小出先生のお話はお休みで、宮城県女川町からの亘佐和子記者の報告がありました。


 その女川町からのリポート、津波被害は宮城最大であり、人口1万のうち、400名死亡、400名行方不明です。被害の大きさに絶句し、津波の高さは17〜18m、建物の4階の上まで水が来て、4階の人が胸まで水につかり何とか助かった、木が根元から倒れている、市街地全体が津波で消失しています。


 高台のハコモノ、とても立派で、小さな町ですが、町立病院、総合運動公園などがあり、とてつもなく広い、「明日のエネルギーを担う原子の明かり女川町」とあり、原発のお金で整備されているのです。津波で一番大きな避難所となり、野球場が仮設住宅、役場もこの高台にあり、女川町が高台に避難している模様です。


 石巻市の形、不自然で、女川町を石巻市が取り囲んでいる、石巻市は合併して面積が広く、6つの町が合併して出来た、女川町のみ合併を拒否し、原発マネーのため、独立できた(合併すると損)のです。女川原発1984年運転開始、原発誘致の時期があり、さまざまな意見が町を二分し、40年間原発に反対してきた議員さん、土地買収がひそかに行われ、それから猛烈な運動が展開され、町全部に広がったものの、オイルショックがあり、原発反対の中核の人が、船主の人に政策に楯突くなら金を切ると政府より脅しがあり、切り崩されたのです。


 女川は漁業が盛んで、オイルショックで燃料費が上がると大変であり、原発に反対すると補助金を打ち切られて、大変なのです。女川の年間予算の2/3が原発補助金であり、定期検査で多くの労働者が民宿に泊まる、東北電力への納入で利ざやが入る、原発でお金が落ちるのです。町の人、原発について聞くと、表情が変わる、口をつぐむ、言いたいことはあっても、他の人の前では言いにくいのです。様々な答えがあり、原発の構内の掃除をしている人、世話になっている、高台にあり、福島と違って大丈夫と言う人もいて、津波原発に避難した(200人)、しかし、事故で、原発は怖い、恩恵を受けているから言いにくかったことが言えるようになった、しかし、家がなくなり、原発の是非を語れない人もいるのです。


 しかし、女川原発には想定していたより高い津波が来て、トラブルもあり、外部電源5系統のうち4つまでダウン、ひとつが生きていて助かった、これがアウトなら福島と同じになっていたのです。それでも、地元の人は、原発について、表立って言えないのです。時間をかけないと難しいのです。


 他に女川には産業がなく、合併も拒否して独自の道を歩んだ、しかし、津波があり、原発は怖いと言う人、街にいると言う人、人口が減っている、10000人→8000人、住民票を残して出た人を入れると実質6000人、人が減ると税金がなくなり、余計原発なしでやっていける町ではなくなるのです。町議会議員16人のうち明確な反対は2人、後は安全を確認しつつ、やっていくと言う姿勢なのです。


 これが、原発を持つ自治体の現実でした。亘さん、高齢、孤立したところを津波が襲い、小さい町のしんどいところを、地震が襲ったのです。


 また、近藤さん、小出先生の本(たね蒔きの内容をまとめたもの)で、原発は時間をかけても直せないと指摘され、メルトダウンを小出先生3月29日に指摘し、東電が認めたのが5月12日、この間に事がどれだけ重大になっていたかを、この先の不安もあり、目に見えない敵と戦わないといけない時間があり、その時間を奪うのが原発であり、命の躍動の時間が奪われると指摘されました。


 以上、お伝えいたしました。