昨晩のたね蒔きジャーナル 6/28

今日も永岡さんがまとめてくださいました。

6/28(火)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの解説で放送されました。


 原発事故のニュース、汚染水浄化システムを再開しました。循環注水冷却で、昨日はすぐに止まり、水漏れが浄化仮設タンクに見つかり、それを直し浄化システムを稼動させています。


 1号機から放射能が飛び散るのを防ぐため、カバーの設置を予定しています。建屋を覆うカバーは40〜50m立方、2年覆い、最終的にコンクリートで覆います。


 そして、小出先生のお話、核のゴミについて、原発の発電により核のゴミが出て、全国の原発に行き場なしであり、六ヶ所村のプールも満杯、出口なしで原発を走らせているのですが、使用済み燃料のプールが足りず、間隔を置かないといけないのを詰め込んでいるのです。「リラッキンク」(ラッキング、詰める)、安全に保管するにはある程度の間隔が必要で、プールが満員であり、もっと密に詰めるのです。詰めるのに、瓶だと詰めすぎると壊れるので、間に防護材(緩衝材)を本来入れるべきなのに、それを入れられないのです。が、燃料は熱を持っており、核分裂の連鎖反応がまた始まる危険性もあり、ギリギリの限度を切り落とそうとしているのです。これは異常事態ではなく、全国の原発でやろうとしているのです。


 福島他で、中間貯蔵施設で保管するのは、本来は使用済み燃料は水で冷やすしかない(水は冷却効果大)、5年くらい冷やしたらOK、その後は、プールでなくても冷やしてOK(冷温とは言わない)、プールは水が漏れたらおしまいで、長い時間プールでトラブルなしに冷やせない、ある程度冷えたら、水なしで冷やすもので、それは実績があり、金属製のキャスクの中で空気中で放熱できるようになっています。


 しかし、核のゴミが出続けて、どうしようもなく、再処理工場に移しても加工無理、青森のむつ市に5000トンの乾式貯蔵(六ヶ所村のプールは3000トン)を作るのです。


 本来、プールで冷やさないといけないのに、乾式でやっているのです。水野さん、「10万年の安全」という映画を見て、核のゴミ、フィンランドでは地下500mに置く(建設中)なのですが、10万年置けるのかを見せる映画なのですが、核のゴミにとって10万年とは、小出先生、想像できるかであり、高松塚の古墳も1000〜2000年、そのあたりも分からないのに、10万年なんて(小出先生は100万年)想像できないのです。技術者は10万年持つと思うものの、1万年も持った建物なし、6万年後に氷河期が来る、「これを開けるな」と書いておいても、それを理解できる人類が10万年後はいない、想像を絶する時間であり、数千年でも分からないのに、10万年なんて、とんでもないことなのです。


 フィンランドは、最終的なことに決着をつけようとしているのですが、私たちの世代が原子力に手をつけて処理法なし、せめて、自分で分からないゴミは扱えない、だから、原子力は止めたほうがいいのです。


 東電、脱原発をしなかったのに、東電、何回も倒産しても足りないのになぜ原子力を続けるのか、小出先生は不思議ということでした。


 今回は核のゴミのことの特集でした。明日も小出先生出られます、またお伝えいたします。


続いて、東電株主総会、9309人(去年は3300人)詰め掛け6時間かかりました。株主より怒号も飛び交いました。これについて、「原発は投資に値するのか」、投資情報の日本プロカシーガバナンス所長の吉岡洋二さんのお話がありました。


 吉岡さんのお仕事、機関投資家の、企業年金投資家の、銘柄の議案について、長期的にプラスになるものに賛成する助言を行っています。株主に、何が価値が上がるかを判断しています。


 今日の東電の株主総会、3つ目の議案が脱原発で、これまでにも毎年出ていたもの、反原発の人が東電だけでなく、毎年やっていたのですが、吉岡さん、この提案は、「初めての株主提案に賛成=脱原発の助言」としました。「一民間事業会社が原発をするのは経済的に無理」、今までは安全の神話に乗り、去年までは脱原発に吉岡さんも反対していたものの、原発事故、収束もないし、安全神話が崩れ、すごいリスクを負っているのが分かった、今まで、安全で安いと思っていたのに、民間会社では無理、国のエネルギー政策で必要なら、国が議論する(国民がやりたいなら国がやる)ものです。これだけの事故が起きて、原発がなくなり、代わりの電気を持ってくるのにどうするか、それも国が責任を負うべき、民間企業にはリスクが大きすぎると判断したのです。


 平野さん、吉岡さんが脱原発としたことを市場では大きなニュースとしています。助言をするのが業務であり、その後は機関投資家がやる、吉岡さんの言うことがそのまま通るのではないが、ということです。


 東電、平野さん、債務超過になるのでは、東電の会社としての存在について質問し、今回の1兆2千億の赤字に賠償は入っておらず、会社の体をなしていない、「会社更生法を適用してやるべき」であり、しかし、国が東電をつぶさないとしており、民間の責任ながら、賠償は国がやるとしている、民間企業なのに民間でない、賠償法案が通り、東電はすべて賠償しないとダメで、企業として設立するものではない、存続すべき会社ではないとの判断なのです。一企業としてのリスクに合わない、東電を潰さないとしたら、賠償金は国の税金、電力料金になってくる、それは民間事業ではあり得ないのです。

 
 日本で、電力に関して考え直す時期であり、これを逃すと、もう見直しは出来ないのです。


 原発に代わる代替エネルギーは、政策決定なら、原発はすべて国が買い取り、国営の企業で運営し、電気を電力会社に売るべきで、代替エネルギー、何がいいのかは国民的な議論で、一企業の決めるべきことではない、火力でもCO2の少ないものがある、最初から見直すべきなのです。


 地域独占、50hz、60hzの問題もあり、しかし、安定供給体制を作るべきなのです。解決しようと思ったら出来るのです。


 株主、機関投資家には銀行もあり、脱原発で株価が下がると思うところもないかとの水野さんの質問に、今日本は切羽詰っている、今回の原発の問題でエネルギーをどうするかの問題が出て、今までの仕組みを前提に議論するのではない、地域独占は戦後の話であり、考えを変えるべきなのです。


 日本経済が失われた20年であり、これを30年にしてはいけないのです。


 脱原発は否決されましたが、賛成した数字により(この数字は後日出る)、今後の変化が起こるとのことでした。


 これ、投資家にとって、脱原発の判断が出たというのは驚きました。これを、お知らせいたしました。