昨晩のたね蒔きジャーナル 5/18

今日も永岡さんがまとめてくださいました。

5/18(水)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、お馴染み水野晶子さんの司会と、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんのお話で放送されました。


 今日は福島の農家の方が来られていますが、ポケットに線量計を入れてのことなのです。


 原発のニュース、作業員が2号機建屋に入りました(抑制室爆発以来初めて)、1号機より重装備で入り、3〜4ミリシーベルト被爆、14分しか作業できませんでした。高い湿気で、放射線もあり、燃料プール蒸気がこもり、湿度が高くなるのです。循環システムを今月末に作ると言う事です。


 3号機、メルトダウンが起きており、炉心の温度が上昇し、水が燃料に届いておらず(水に浸かっていない)、圧力容器に燃料があり、シュラウド(筒状の構造物)と燃料の間に水が入るものの、隙間から入るもので、ここが詰まっていて、燃料が融け落ちていて、このままだと圧力容器の底が抜ける可能性があるということです。


 1〜6号機の汚染水は98500トン!あり、7月以降に浄化装置により処理するということです。


 管総理は運転停止中の原発も、安全が認められたら再開し、原子力の活用も言っています。エネルギー計画は白紙ではあるのですか…


 菅政権の参与、平田オリザ氏、汚染水の排出はアメリカの要請であると韓国で発言しています。東電が官邸に許可を得て排出したというものの、枝野氏は知らないといい、もめています。海への放出を枝野氏、アメリカへ言っていないといい、平田氏も発言を訂正したということです。


 小出先生のお話、2号機建屋に作業員が入り、14分間いたということ、3ミリシーベルトは、普通の人は1ミリ/年であり、14分でその数倍の被爆であり、小出先生の放射線業務従事者は20ミリですが、14分で浴びたとは、厳しい被爆環境なのです。国は普通の状態ではないので、20ミリではとても足りないといい、収束作業だけ250ミリまでやったのです。


タングステンベストを着ないといけないので、防護服、体に放射能が付着しないもの、マスクは取り込まないものですが、ガンマー線は防護服を着ても透過性が強くアウト、ガンマー線をさえぎるには鉛のスーツがいい、物質として重いものを着ないといけない、ガンマー線は体を突き抜けて、汚染からガンマー線が建屋に充満、それを防ぐにはタングステンを着ないとダメなのです。


作業員の状態、内部被爆は危険であり、体の中に取り込むと逃げられない、取り出せない、危ないと思って現場から離れてもアウト、被爆し続ける(外部は現場から逃げたらOKだが)、内部被爆検査を受けた作業員は1割なのです。劣悪な環境なら、全員受けるべきなのです。3万CPMという数値、CPMカウンター/分で、1分間に放射線を検出した値で、検知器により感度が変わり、感度がいいとたくさん数えるもので、単に3万CPMというのだけでは、判断不能なのです。機械が少なくて、皆さんを検査できません。


JNNの取材で、爆発時の作業員、水素爆発は予想できていたのに、作業員を退避させないといけなかった、東電の見通しの甘さ、事故を甘めに取ったことです。破裂音の後、粉塵で空がまっ茶色になった、建屋が吹き飛び、建屋の材料他が粉々になり吹き飛んだ、石膏も飛び散り綿のようになった、放射性物質も飛んだのです。原子炉の燃料が損傷し、放射性物質も充満し、それが飛んだのです。


平田内閣参与のこと、アメリカの要請で汚染水を流したこと、平田氏の意図は分からないが、本当なら日本は情けない国である。「流れた水は低濃度で量も少ない」と海外で言ったことは、事実に反する、日本の法律の限度の数百倍!、1万トンを越すもので、膨大に流されたのです。


内閣参与が海外で言ったこともあり、近藤さん、2号機はロボットでやっていたのを作業員にした、放射線量を測るのにやっと計れた、それで6〜9ヶ月で収まるかは、その通り、元から出来ない、当初の工程表から1ヶ月、事態は悪化しており、原子物理の専門家が6〜9ヶ月で収まるといわざるを得ないのかについては、近藤さんのほうが専門家で、政府から突っつかれて東電が工程表を出してのではないかということ、また、近藤さんは、国策ゆえ、連帯責任であるといわれ、しかし、実態を分かっている東電福島の人のことを最優先にして欲しい、東電本社がきれいなことを言っているのでないかということでした。


小出先生、月曜日に国会に行くのです。政治が大嫌いで行きたくなかったが、行政監視委員会であり、言いたいことを言うべく出かけることにしたというのです。


メルトダウンを東電も認めて、政策変更の必要があるのですが、参院であり、政策転換には時間がかかるとのことでした。しかし、小出先生が国会に出るとは想像も付かなかったことなのです。国会もそこまで追い込まれたのでは、と水野さん指摘しました。小出先生、行ってみて、感想を持って帰りたいとのことでした。近藤さん、自分たちがミスリードされているということでした。


昨日、テクネチウム99のこと、原子炉構造材にあり、原子炉構造が溶け出している事は、核分裂生成物のひとつで、セシウムストロンチウムの仲間、ところが、半減期21万年!(21年ではない)、人間がいる間はなくならないのです。小出先生の訂正ですが、深刻な方に訂正が入りました。


この工程表、6〜9ヶ月で収束するというのも、90年代のダメトラ阪神タイガースも、シーズンが始まる前は「今年は優勝します」と言っていた、そして、シーズンが始まり何連敗しても「優勝します」といい続けた、あれを思い出します(笑)。菅総理阪神の監督なら144試合全敗、プロ野球追放でしょう(泣)。明日もお知らせいたします。


 続いて、福島の農家の、根本敬さんのお話で、現地の農家の方は初めてのことです。


 リスナーから質問が殺到しており、根本さんはポケットに放射線量計を入れており、放射能測定器は個人で買ったのかについては、義援金で、ぜひ買ってくれということでした。買えない(手に入らない、高い(72500円))、被災地に貸与はありません、公的機関すら入手できないのです。ゲルマニウム検知器、これもないのです。ニューヨークタイムズの記者も驚いていたということです。海外、ビックリで、根本さんも安全神話に浸っていたのです。


 根本さんの土地は二本松、原発から50数kmで、避難区域ではない、放射線量は、市役所で1.5〜1.7マイクロシーベルト/時間であり、かなり高い、普段は田植えを終えているのに、福島に作物がたくさんあり、わくわくする季節なのに、飯館は壊滅、落ち込んでいるというこてです。村中沈痛なのです。


 近藤さん、4月26日、東電本店前に農家の方が抗議をして、根本さんも参加し、最初の被災は大変だったが、福島の忍耐強さが賞賛されたものの、それを聞いて苛立った、声を上げることすらできなかったということで、何かしようと、原発を止めるため、東京の本社に、指示している人に現場を見ているのかということで、バス3台がすぐに満員になりました。スローガンはおのおの書き、打ち合わせなしなのに、自分の言葉で語り、怒り、「故郷を返せ!」もありました。応援も多かったということです。しかし、訴えは東電本社には届かなかった、しかし、解決はできない、火に油を注ぐ、担当者は大変であったとのことがありました。


 ご家族の遺影を抱き参加した農家もあり、出荷制限で自殺された方もあり、東電への罵声もあり、この方は怒らず、「原発止めてください」とだけ言っていたのです。夫と一緒にいたいとのことなのです。


 東北の方は我慢強いと言うものの、一人ひとりの声は違う、それを封じることもマスコミにはあるのです。


 リスナーに福島の農産物を買いますかとのことで、残酷な質問ですが、両方の意見があるが複雑であり、買うということ、新鮮であれば買うが、「生産者の保障があれば買う」(政府の保証は信用しない)という声(今の政府で本当に大丈夫と思う人はいない)声があり、生産者として、「安全が担保されていない」、暫定規制値も泥縄で決まり、どれだけで大丈夫かは決まらない、国が食べていいというのには同意しかねるのです。風評被害ではなく、実害であり、放射能が農地、作物を汚染し、「実害ではある」、風評被害なら、「誰が事故を起こしたのか」、悪いのは国と東電で、生産者と消費者がいがみ合ってはいけない、亀裂を生んではいけないとの指摘がありました。日本人は冷静に、安全なものを欲しいのです。


 阪神大震災で流言飛語があり、しかし風評被害に違和感があり、「実害」であり、「風評被害」は根も葉もないことだが、根にも葉にも放射能が付いている、東電清水社長に女子高生が、将来子供を産めなくなったら補償してくれるかということでした。


 農業の被害の賠償、将来の賠償がまだであり、土壌汚染、阻止するには、放射性物質を除くものは法律にない(カドミウム他はある)、ほとんど、農地に保証はなく、事故収束後被害を想定するものの、事故の収束はいつか分からない、保証金75万円もらい、それに「返還」を求めることもあるというのです!東電は後日清算すると言うものの、「後日」がいつか分かりません。


 帰れない人が出る、その保証が大変で、後の暮らしが大変なのです。飯館村は大変です。緑は豊か、しかし人がそこに入れないのです。音がすさまじいのです。


 リスナーで、福島の農産物、買わないではなく、「買えない」、風評被害ではなく、人災であるという意見もありました。関西に、作っても努力していることを忘れないでほしいとのことで、東電がきっちり保証して欲しいとのことで、それを支援、助けて欲しいとの意見がありました。


 今回も貴重な意見でした。明日もお知らせいたします。