昨晩の小出さんの話 4/6

以下、いつものように貼り付けました。
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今日も永岡さんがまとめてくださいました。

4/6(水)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今回も水野晶子さんの司会により、震災、原発事故のお話がありました。この内容、無断転載大歓迎です(すでに多くの方がブログ等で書いておられまして、書き起こしたものとして感謝しています)。ML、ブログ、掲示板、どんどんやってください。


 まずニュース、1号機の格納容器内に水素爆発の可能性があり、強い放射線で水が水素と酸素に分解されるそうです。水素が4%以上、酸素が5%以上あると爆発するので、窒素を入れて爆発を予防する作業を行っています。念のため、周辺作業員を退避させます。


 燃料棒は1〜3号機で自ら露出、3号機は255cm露出しており、1号機は70%損傷、3号機で25%損傷しています(167シーベルト/時間)。格納容器内は1号機31シーベルト、2号機31、3号機14シーベルトで、格納容器内の作業はすぐには出来ないとのことです。


 そして漁業関係者、全漁連が東電勝俣会長に抗議し、また、国は飯館村の妊婦や子供を村の外へ避難させる方針です。4月13日から3ヶ月、50日ほど避難とのことです。ここは、IAEAの避難基準の倍のところなのですが、日本政府は何もしていないところです。安全委員会は、放射線量は事故後の合計量が屋内退避の基準に達したと発表しています。達してから言うのは遅いとの水野さんのコメントがありました。


 枝野長官は避難指示の被曝限度を長期的な蓄積に変える(一瞬でどれだけ被曝するかを考えるのではなく、蓄積)のですか、水野さん、そんなこと今頃、という(当然の)コメントがありました。


 原発の設計指針により、長期間の全ての電源喪失は考慮する必要がないと言っています(短い時間の停止しか考えなくて良い)、水野さんも唖然です。非常用の電源があるからと言うのですが、原発は国策であり、国の中に組織があるが、原子力行政は官・学・産が一体となり、危ないと言わない(最悪のことは考えなくていい、危ないと言い出したらキリがない)のではと、解説の近藤勝重さんの見解がありました。


 そして、小出先生の登場であり、昨日のお話の、再臨界の危険性について危惧しているのですが、根拠はクロル(塩素)38の検出(東電の発表)は再臨界以外の説明がつかないとのことであり、このデータは変わっておらず、クロル38が出ており、インターネットで誰でも見られる(日本のサイト、もともとは米国の警告の論文から)のです。これに気づいたアメリカの専門家が警告し、それを小出先生が知ったのです。


で、リスナーの一人が東電に聞いてみた(+ヨウ素が濃い、再臨界について)が、中性子線の測定が低い数値なので、再臨界なしと東電は言うのですが、それは中性子線をどこで図るかで変わる(原子炉内で再臨界でも、原子炉は炉心を指すのか、格納容器なのかの違いがあり、炉心で中性子線がないなら再臨界はないものの、しかし、建屋や、管理棟で図ってもダメである)のであり、こういうデータ(圧力容器の中性子線のデータ)を、東電は出していません。あるいは、壊れているかも知れないとのことでした。


 さらに、もし再臨界なら、ホウ素をもっとたくさん入れると言ったところ、東電は再臨界なしなのでホウ素を入れていないと言っており、しかし、再臨界のことは、東電がクロル38のことをちゃんと説明しないといけないとのことでした。これを公開していればすぐに分かるのです。


原子炉を冷やすのに海水を入れ、そこに塩素があり、自然界の塩素は放射能ではないが、中性子を受けるとクロル38になり、つまり、クロル38は原子炉内での中性子が出ているかとの判断材料なのです。核分裂の指標でもあります。原子炉内にはウラン、超ウラン元素も出来ており、これは中性子を発生するのですが、このクロル38が高濃度であり、超ウラン元素中性子では説明がつかず、この再臨界のことを疑ったのです。近藤さん、この話が一般化しないのはなぜかと聞くと、小出先生、政府、東電に聞いてほしいとの事でした。データを公表して欲しいのとことです。


 クロル38は、他の国なら再臨界に関わるため、出すとのことです。このデータから、自分の甘さを思い知らされると言う事です。


 温度、水位が保たれているから再臨界はないと言われていたのに、出てくる物質により状況は変わるとのことです。この懸念が本当に当たっているかは不明だが、本当のことを知るすべが、圧力容器のそばの中性子線のことと、クロル38のデータにより分かるとのことです。


 アメリカのメディアで、原子炉が余震により壊れるなどの懸念があり、アメリカの原子力規制委員会が水素爆発を止めるために窒素を入れるのはアメリカからのアドバイスなのですが、これにて水素爆発を防げるかは不明、ジルコニウムが900℃を超えると水と反応して水素が出る、さらに、水に放射線中性子線)が当たると、水素と酸素に分解してしまう(気体)、着火すると爆発する、原子炉内で水素、酸素が出ると、格納容器内で爆発する、そのため窒素を入れるのだが、そのため今まであったものを出さないといけない、出るのは水素、酸素+放射能、一方ではとても危険である、注入に時間がかかり、そのため放射能が出るが、爆発は防がないといけない、何かやる間に別の危険が出るのが現場ということです。現場は、大変な困難であるとのことです。作業が成功することを祈っているのとことです。


 今回も再臨界がテーマで、昨日も小出先生のお話はネットで大きな話題になっています、今や、日本で原発事故の本質について最もよく伝えているのがこのラジオであり(私も理系ですが、原子力工学は専門はおろか、一般教養でも習っておらず、小出先生のお話は私にとっても初めて聞くものです)、今後もお伝えいたします。